「あの時は自民党が大騒ぎした」小池晃・共産党書記局長
総理番が選ぶ「きょうの一言」(11月10日)

「あの時は自民党が大騒ぎをして辞任を求めた。柳田氏のときにあれだけ追及して責め立てた。やはり自ら岸田政権として結論を出すべきだ」(2022年11月10日、国会内で記者団に)
共産党の小池晃書記局長は葉梨康弘法相が自らの職務を巡り「死刑(執行)のはんこを押す地味な役職」と発言したことを追及した。「一刻も早い罷免」を求めた。小池氏が引き合いに出した「あの時」とは、10年の民主党政権時に法相を辞任した柳田稔氏のことだ。
柳田氏は当時「国会答弁は『個別の事案については答えを差し控える』『法と証拠に基づいて適切にやっている』の2つを覚えておけばいい」と述べた。野党だった自民党は「法相という職を汚している発言」などと追及した。
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題を巡り岸田文雄首相は山際大志郎経済財政・再生相を事実上更迭した。事務所の問題などで寺田稔総務相も日々追及を受けている。
葉梨、寺田両氏は岸田派に所属する。根本匠事務総長は10日の派閥総会で「今国会はこれからひと山、ふた山くる」と警戒した。小野寺五典事務総長代行は記者団に「閣僚はより一言、一言が重くなる」と話した。相当な注意を払わない限り、「あの時」に似た局面が来る懸念はぬぐえない。