/

福島第1原発の処理水、海洋放出の方針 政府

(更新)
think!多様な観点からニュースを考える

政府は東京電力福島第1原子力発電所の敷地内にたまる処理水に関して、海洋放出する形で処分する方針を固めた。13日にも関係閣僚会議を開いて正式に決定する。処理水をためるタンクが2022年秋ごろに満杯になる見通しで、廃炉作業に支障が出かねないため対応を急ぐ。

政府は20年秋に海洋放出の方針を決めようと試みたものの、風評被害を懸念する全国漁業協同組合連合会などから理解を得られず先送りした経緯がある。菅義偉首相は4月7日に全漁連の岸宏会長と会談し近日中に判断する意向を伝えていた。

政府の決定後、東京電力ホールディングスが原子力規制委員会の認可を得て、2年後をめどに海洋放出を目指す。海洋放出後は海水中の放射性物質の濃度などをモニタリングする。政府は風評被害対策も検討していく。

福島第1原発では11年の東日本大震災に伴う津波の事故を受け、高濃度の放射性物質に汚染された水が発生している。東電が専用装置で主要な放射性物質を取り除いたうえで敷地内のタンクにためている。

専用装置で除去できない放射性物質のトリチウム(三重水素)が処理水には含まれる。トリチウムは国内外の原発でも発生し、基準値以下に薄めて海に放出されている。国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は20年2月、処理水の海洋放出について「科学的な分析に基づくもので、環境に影響を与えない」と指摘した。

今のペースで処理水が増えれば22年秋にタンクの容量を超える。福島第1原発の今後の廃炉作業では燃料が溶けて固まったデブリの取り出しの作業などを控えている。デブリの保管場所の確保のためにも処理水のタンクの撤去は必要で、政府は放出を判断したようだ。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

  • この投稿は現在非表示に設定されています

    (更新)
    (0/300)
(0/300)
投稿内容をご確認ください
投稿チェック項目誤字脱字がないかご確認ください
投稿チェック項目トラブル防止のため、記事で紹介している企業や人物と個人的つながりや利害関係がある場合はその旨をお書き添えください
詳細は日経のコメントガイドラインをご参照ください

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン