8日の衆院予算委論戦のポイント

8日の衆院予算委員会集中審議の論戦のポイントは次の通り。
【同性婚制度】
岡本章子氏(立民)「社会が変わってしまう」との首相答弁の撤回、謝罪を求める。当事者はネガティブな表現と受け止めている。
岸田文雄首相 議論まで否定するというネガティブなことを申し上げたつもりはない。国民一人一人の家族観と密接に関わり、全ての国民に幅広く関わる問題だという認識で申し上げた。幅広く議論することが重要だ。国民全体で考えていきたい。
【性的少数者】
宮下一郎氏(自民)元首相秘書官の発言は。
首相 国民に誤解を生じさせ誠に遺憾だ。不快な思いをさせてしまった方々におわび申し上げる。政府の方針と全く相いれず、言語道断だ。
宮下氏 岸田政権の性的少数者への考え方は。
首相 持続可能で多様性を認め合う包摂的な社会を目指している。性的指向、性自認を理由とする不当な差別、偏見はあってはならない。
鰐淵洋子氏(公明)5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)前にLGBTへの理解増進法を制定すべきだ。
岡本氏 理解増進法制定への覚悟は。選択的夫婦別姓への決意も伺う。
首相 自民党でも提出に向けた準備を進めている。議員立法の動きを尊重し、見守る。選択的夫婦別姓については、自民内の議論を注視したい。
【失われた10年】
大西健介氏(立民)第2次安倍政権発足以降は児童手当の所得制限が撤廃されないなど「失われた10年」だった。
首相 幼児教育・保育の無償化、待機児童減少、子ども予算増加などの取り組みが進んだ。全て失われた10年と片付けてしまうのはミスリードだ。
【議員定数削減】
野田佳彦氏(立民)国民に防衛費増額に伴う増税をお願いするなら、議員定数を削減すべきだ。
首相 定数削減は民主主義の根幹に関わる重要な問題であり、議論を続けていく姿勢は重要だ。
【安倍晋三元首相】
大西氏 森友学園問題で財務省に「安倍降ろし」の意図は。
首相 安倍降ろしはあったかという質問だが、感じたことはない。財務省には内閣の一部として責任を果たしてもらうべく、政治がコントロールする責任があると考える。
鈴木俊一財務相 安倍氏が何をもってひそかに疑っておられるのか。国会の場だから、何か臆測で申し上げることは適当でない。
【国葬】
中司宏氏(維新)国葬のルール化は。
首相 引き続き政府として検討していきたい。
【年収の壁】
斎藤アレックス氏(国民)「年収の壁」で社会保険料が発生する際、給付を検討すべきだ。
首相 何ができるのか検討したい。
【防衛力強化】
赤嶺政賢氏(共産)長射程ミサイル配備先は。
首相 決定していない。
【子育て政策】
吉良州司氏(有志)増税分を充てるべきだ。
首相 財源より政策の中身だ。
【教育政策】
大石晃子氏(れいわ)教員予算が必要だ。
首相 必要な予算は計上している。〔共同〕