自民・高市氏「公約と全く違う」 公明の10万円給付案

自民党の高市早苗政調会長は8日、公明党が掲げる高校3年生以下の子どもへの10万円給付を巡り「自民党の公約とは全く違う」と述べた。生活困窮者に限定して現金を給付すべきだという考えを示した。党本部で記者団に語った。
「お困りの方に経済的支援をするという書きぶりで政権公約を作り、そうでない方に支援をすると書いていない」と指摘した。自民党の衆院選公約は政調会長の高市氏を中心にまとめている。
公明党は高校3年生以下の子どもへの10万円相当の支給を「未来応援給付」と位置づけ、所得制限を設けずに実施すべきだと主張する。
自民党は衆院選公約に子育て世帯や非正規雇用者など困窮者への経済的支援を盛り込んだ。金額は明示していなかった。
所得制限の有無や支給対象について与党の間で開きがあった。自民、公明両党の幹事長は同日、現金給付を巡り国会内で会談した。
自民党の茂木敏充幹事長は公明案に関し「基本的な考え方は尊重したい」と語った。高市氏は幹事長間の協議について「結果を見守る」と言明した。