自民党・新藤氏「緊急事態議論深めた」 衆院憲法審
立民は任期延長偏りを指摘

衆院憲法審査会は8日の参考人質疑で、今国会の実質的な討議を終えた。質疑後に与党筆頭幹事の新藤義孝氏(自民党)は憲法への緊急事態条項追加を巡り「論点を整理し、確認し合いながら議論を深めた」と記者団に強調した。
野党筆頭幹事の中川正春氏(立憲民主党)は「緊急事態の中で国会議員任期延長に偏り過ぎた」と指摘し、幅広い論点を扱うよう求めた。
今国会で衆院憲法審は6回開いた。1日の討議では衆院法制局が憲法への緊急事態条項追加を巡る各党派の見解をまとめた論点整理の概要を報告した。
新藤氏は今国会の経過を「意義深い」と振り返った。憲法9条や参院選の合区、教育の充実などの論点に触れ「丁寧に議論を深める中でおのずと整理されたものが見えてくる」と語った。
中川氏は来年の通常国会も憲法議論に応じる意向を示す一方「憲法改正ありきの議論は成り立たない」と発言した。改憲手続きを定めた国民投票法を巡り、テレビCMやインターネット広告の規制を議論していくべきだと訴えた。
日本維新の会の馬場伸幸代表は記者団に「国民投票時期の目標について話し合いを始めるべきだ」と主張した。〔共同〕