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「あまおう」など種苗の海外持ち出し禁止 農水省リスト

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農林水産省は9日、海外への持ち出しを禁止する農産物のリストを初めて公表した。イチゴの「あまおう」など約1900品種を盛り込んだ。1日に一部施行された改正種苗法にもとづく制度で優良品種の海外流出を防ぐ。農産物輸出5兆円の政府目標に向けて国産ブランドの保護を進める。

種苗法は特許や著作権のように農作物の新品種開発に関する知的財産権を保護する。法改正により登録品種を持ち出すことができる国や地域を指定できるようになった。例えば指定先を「タイ、ベトナム」とすれば、2カ国へのみ種苗を持ち出せる。指定先以外への不正持ち出しには、知的財産の侵害による罰則を適用する。

禁止リストには「あまおう」のほか、ブドウの「シャインマスカット」、ブランド米の「ゆめぴりか」など計1975品種が入った。いずれも「指定国なし」で、原則として国外に持ち出せないようにした。対象品種は今後も順次拡大する。

種苗の販売事業者には持ち出し禁止などの条件を明示する義務が生じる。違反者には過料を科す。

シャインマスカットなどの品種で海外流出の事例が相次いだことが法改正の背景にある。中国や韓国で無断栽培されたのち、東南アジアなど第三国に輸出されるケースなどが見つかった。日本の農家にとって将来の市場開拓を妨げる恐れがあったが、これまで登録品種の持ち出しは一部の国を除き違法ではなかった。

政府は2030年までに5兆円へ増やす目標を掲げている。20年の農林水産物・食品の輸出額は前年に比べ1.1%増の9223億円だった。いまのペースでは達成がおぼつかない。日本の農産物ブランドを守りながら海外消費者の需要をつかむ戦略が必要になる。

「あまおう」など優良品種の海外流出を防ぐ

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