岸田首相「失われた10年はミスリード」 少子化対策巡り

岸田文雄首相は8日、立憲民主党が2012年以降の自公政権の政策を批判したことに反論した。幼児教育・保育の無償化や待機児童数の減少を挙げ「全て失われた10年と片付けるのはミスリードだ」と述べた。
立民の大西健介氏は8日発売の「安倍晋三回顧録」(中央公論新社)に「民主党政権はダメだったよねというムードを(安倍氏が)散々発信したせいで社会に定着した」との記載があったと紹介した。
大西氏は「(自民党の)刷り込みで民主党政権の評価がゆがんだ」と指摘し、相手を批判する政治手法の是非を尋ねた。
首相は「政策の中身・評価をしっかりとすることは重要だ。私自身も児童手当をはじめとする様々な政策を『失われた10年だ』と指摘されている」と切り返した。
民主党政権は09年衆院選で月2万6千円の「子ども手当」を掲げたが、財源が確保できなかった。首相は民主、自民、公明の3党の合意で所得制限がある児童手当に戻した経緯に触れ「このように一つ一つを丁寧に説明するのが重要だ」と主張した。