民間看護師200人参加 自衛隊の大規模接種会場
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防衛省・自衛隊は新型コロナウイルスワクチンの大規模な接種に向け、民間の看護師200人程度を集める方針だ。入札手続きを経て、看護師の派遣を手掛ける企業と9日に契約を結ぶ。東京都と大阪府に設ける接種会場に配置する。
7日に省内で幹部会議を開いた後、中山泰秀防衛副大臣が記者団に明らかにした。
大規模接種会場は自衛官で医師の資格を持つ「医官」や看護師資格を持つ「看護官」を中心に運営する。民間の看護師も加えて態勢を強化し、受け入れ人数を可能な限り増やす。
医官と看護官の配置計画づくりも急ぐ。全国各地の部隊と連絡を取り合い、接種会場に派遣する人材の選定を調整している。
自衛隊は各地にある病院で隊員や地域住民に医療サービスを提供している。一部で新型コロナ患者の治療にもあたる。感染が拡大し医療が逼迫した自治体から災害派遣要請を受ける場合もある。
医官と看護官は自衛隊全体でそれぞれ1000人程度が勤務する。ほかに准看護師資格の自衛官もいる。病院の運営や災害派遣に支障が出ないよう、ワクチン接種に振り向ける人員の規模を慎重に検討する。
都内の接種会場の名称は「自衛隊東京大規模接種センター」とすると決めた。大手町合同庁舎3号館(千代田区)に置く。大阪府立国際会議場(大阪市)内の会場は「自衛隊大阪大規模接種センター」とする。