5月の景気指数、4カ月ぶり悪化 自動車が振るわず
内閣府が7日発表した5月の景気動向指数(CI、2015年=100)の速報値は、足元の経済動向を示す一致指数が前月から1.3ポイント下落し95.5だった。悪化は4カ月ぶり。中国のロックダウン(都市封鎖)の影響で、自動車関連の生産や出荷が振るわなかった。卸売業の販売はプラスだったが補えなかった。
内閣府は指数をもとに機械的に作成する景気の基調判断を「改善を示している」のまま据え置いた。
一致指数を構成する10項目のうち集計済みの8項目をみると、4項目が上昇、4項目が下落要因となった。生産や耐久消費財の出荷は中国のロックダウンが響き、自動車や関連部品がマイナスだった。エネルギー価格の上昇や経済活動の回復で、卸売業の販売額はプラスに寄与した。有効求人倍率もプラスだった。
2~3カ月後の景気を示す先行指数は前月比1.5ポイント低い101.4だった。悪化は3カ月ぶり。足元で新型コロナウイルスの新規の感染者数は増加傾向。今後は感染動向や原材料価格の高騰などが下振れリスクになる可能性がある。