経団連、審議員会議長にJR東日本・冨田氏 次期体制発表

経団連は7日、ナンバー2の審議員会議長に冨田哲郎・JR東日本会長を充てるなど次期体制を発表した。6月に発足する新体制では、副会長職に占める金融機関出身者が目立つ。東芝や東京電力ホールディングス(HD)などかつて会長職を務めた大企業が財界活動から遠ざかっており、業績も安定している金融機関の存在感が高まっている。
5月9日の理事会を経て、6月1日の定時総会で新体制が始まる。十倉雅和会長(住友化学会長)は冨田氏を起用した理由について「(副会長としての)仕事ぶりを見ていて、人望・人徳があった」と語った。
会長を支える副会長は19人で、そのうち6人が金融機関出身者となる。業界最大手から3位までが全て入っているメガバンクに加え、損保最大手の東京海上ホールディングス(HD)と証券最大手の野村HDは後任による「代替わり」で経団連幹部を続ける。
東京海上HDからは筆頭副会長だった隅修三・東京海上日動火災保険相談役が任期満了で退任し、新たに永野毅・東京海上HD会長が副会長に就く。
体調不良の中西宏明前会長(故人、前日立製作所会長)を支えた古賀信行審議員会議長(野村HD特別顧問)も同じく任期満了で退任。野村HDからは永井浩二会長が副会長に就任する。