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介護や保育「賃金水準低い」 財務省、看護は平均上回る

財務省は8日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会で、医療・福祉分野の職員の処遇について議論した。財務省は介護職員や保育士の賃金水準は全産業平均を下回り、看護師は上回ると指摘した。過去の処遇改善の取り組みでは賃上げに十分につながらなかったケースもあるとし、「実効的な仕組みが必要」だと強調した。

財務省は厚生労働省の統計をもとに2020年の平均月収(役職者以外で賞与など含む)を分析した。介護職員は29万3000円、女性保育士は30万2000円で全産業平均(35万2000円)を下回った。看護師は39万4000円だった。

医療・福祉分野は女性や非正規がほかの業種より多く、労働分配率はデンマークや米国、英国などより低い。看護師の平均賃金は相対的に高いと訴えたが「賃金以外に勤務環境などに目配りする必要がある」(財務省)。診療報酬や介護報酬などを通じた分配のあり方の見直しが必要と指摘した。

介護職員と保育士に関しては、専門家の指摘を紹介しながら、賃上げに回らず事業者の収入増につながった施策が過去にあるとした。医療機関はコロナ関連の補助金で経営は堅調だとし「看護師らの処遇改善につながっていないならば問題だ」と訴えた。

医療機関の収入となる診療報酬(薬価などを除く)は、22年度は自然増だけで前年度比5400億円増えると試算。仮に全額を人件費(医師含む)に充てれば「2.5%賃上げできる原資が確保されている」とし、財源の配分についても透明化するよう求めた。

「雇用調整助成金」の扱いでは、足元で飲食・宿泊を除き人手不足感が高まっていることから「業況が厳しい企業に配慮しながら見直していくべきだ」と指摘した。

増田寛也会長代理は終了後の記者会見で、委員から処遇改善について「労働分配率の適正化や公定価格の硬直化見直しに取り組む必要がある」との意見が出たと説明。「補助金を渡したが処遇改善につながっていない点も精査すべきだ」と語った。

岸田文雄首相は看護師や介護士、保育士らの処遇改善を掲げるほか、雇調金の特例は22年3月まで延長すると表明。年末までは、コロナ禍で売り上げが落ち込む企業に1人当たり最大1万5千円を支給する特例の適用が決まっている。

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