7月景気動向指数、2カ月連続上昇 消費増税前の水準回復
内閣府が7日発表した7月の景気動向指数(CI、2015年=100)の速報値は、足元の経済動向を示す一致指数が前月比1.4ポイント高い100.6だった。改善は2カ月連続。19年9月以来、2年10カ月ぶりの水準となり、消費増税前の水準を回復した。中国・上海市の都市封鎖(ロックダウン)が6月に解除され、自動車関連などで回復が続いた。
内閣府は指数をもとに機械的に作成する景気の基調判断を「改善を示している」のまま据え置いた。
一致指数を構成する10項目のうち集計済みの8項目をみると7項目が上昇、1項目が下落要因となった。自動車を含む耐久消費財や、ボイラー、ショベルなど生産用機械を含む投資財の出荷がプラスに寄与した。電気機械が落ち込んだ卸売業の販売はマイナスに響いた。
2~3カ月後の景気を示す先行指数は前月比0.7ポイント低い99.6だった。悪化は3カ月連続となる。新型コロナウイルスの感染拡大や、原材料価格の高騰が下振れリスクになる可能性がある。