北朝鮮、弾道ミサイルを発射 日本のEEZ外に落下と推定
(更新)
【ソウル=鈴木壮太郎】韓国軍によると、北朝鮮は5日の午前8時48分ごろ平壌の順安(スナン)付近から日本海に向け弾道ミサイルを1発発射した。岸信夫防衛相は同日、防衛省で記者団にミサイルの落下地点は日本の排他的経済水域(EEZ)外と推定されると述べた。

船舶や航空機の被害の情報は「確認していない」と話した。ミサイルの最高高度は550キロメートル、飛距離は300キロメートル程度だったとの分析を説明した。
「国際社会がロシアによるウクライナ侵略に対応しているなか、また北京パラリンピック開催中の発射であり断じて容認できない」と強調した。日本政府は「弾道ミサイル」だと公表した。北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に抗議した。
岸田文雄首相は同日、関係する府省へ情報収集・分析に全力を挙げ国民に迅速・的確な情報提供をするよう指示した。航空機や船舶の安全確認の徹底、不測の事態に備え万全の態勢をとることも求めた。
北朝鮮のミサイル発射は2月27日に「偵察衛星開発」のためのロケットと主張する弾道ミサイルを発射して以来、6日ぶり。2022年に入って9回目となる。
韓国政府は5日、国家安全保障会議(NSC)を開き「国連安全保障理事会の決議違反だ」と糾弾した。緊張を高める行為の即刻中断を要求した。韓国軍は追加発射に備えて動向を追跡・監視する。