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平成以降の自民総裁、46%が元官房長官 減る経済閣僚

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1955年に結党した自民党で25人の総裁が誕生した。下野した期間の2人を除く23人は首相に就任した。日本のかじ取りを担ってきた歴代総裁の経歴を分析すると、昭和の時代と平成以降で違った傾向がみえる。

元号が平成に変わる前に総裁になったのは初代の鳩山一郎氏から竹下登氏まで12人いる。過半数が就任前に主要な経済閣僚を務めた。

通産相(現・経済産業相)経験者は58%、蔵相(現・財務相)は50%を占める。党務をしきる幹事長も58%が就いた。

田中角栄氏は総裁の条件として「党三役のうち幹事長を含む2つ、蔵相、通産相、外相のうち2つ」を掲げた。自ら三役の幹事長と政調会長、蔵相と通産相を歴任した。

平成以降の宇野宗佑氏から菅義偉首相までの13人をみると、通産相・経産相が31%、蔵相・財務相が23%にとどまる。

割合が高まったのが官房長官だ。半数近くの46%に上る。昭和では25%だった。

現職の菅氏は前職が官房長官。宮沢喜一氏や小渕恵三氏、福田康夫氏も経験者で、安倍晋三前首相は小泉政権で務めた。

昭和の高度経済成長期は富の再配分に関わる大蔵省や通産省が力を持った。幹部官僚の権限は大きく両省との人脈は政府の手綱さばきに不可欠だった。

平成以降の変化の要因は政治改革だ。衆院選に小選挙区制を取り入れ、1選挙区で1人しか当選しないしくみで党主導の選挙に変質した。

総裁は選挙の「顔」としての素養が求められ、官邸のスポークスマンである官房長官の存在価値が高まった。

省庁再編で進んだ官邸主導の政策決定も影響する。調整役である官房長官の役割が重要になり、政策運営を身につけるのに役立つポストにもなった。

昭和期は中選挙区制で自民党所属の複数候補が選挙区で競った。候補が派閥に分かれて戦い、資金や運動で後押しする派閥領袖が影響力を持った。昭和の総裁は83%が総裁就任時に派閥トップといえる存在だった。

平成以降は38%に下がった。脱派閥を印象づけるため直前まで森派会長だったが無派閥で総裁選に出馬した小泉純一郎氏のケースもある。

増えたのが世襲だ。昭和の8%から平成・令和は69%となった。世襲でなく40歳代で初当選の菅氏が総裁に就任したのは異例といえる。

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