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排出46%削減へ各部門深掘り EVで2%分など内訳公表

新車販売における次世代自動車の割合を、13年度の23%から30年度に50~70%に引き上げる

環境省と経済産業省は4日、2030年度に温暖化ガスの排出量を13年度比で46%削減する目標達成に向け、地球温暖化対策計画の修正案を公表した。新案では運輸では13年度の排出量から38%、業務部門で同5割削減するなど、各部門で従来目標よりも削減量を拡大した。脱炭素目標の引き上げに伴い、個別の部門での新たな削減目標を示した。

温対計画の改定は16年に策定してから初めて。20年10月に菅義偉首相は50年までに温暖化ガス排出を実質ゼロにする目標を打ち出し、実行に向けて21年4月に30年度の削減目標を示した。具体的にどういった分野でどのくらい減らすのか、どういう手段が考えられるのかなどを探り、部門や施策別の削減目標をまとめた。

13年度の排出量は二酸化炭素換算で14億800万トンに上り、6億4800万トンの削減が求められる。大枠の46%の削減目標を達成するため、7月26日に政府が示した地球温暖化対策計画案では、再生可能エネルギーの大量導入などで工場などの産業部門は37%、家庭部門では66%削減する計画を示した。

両省はこのさらなる内訳を示した。8月4日午前の有識者会議に示した対策別の削減量の内訳では、例えば排出量の16%を占める運輸については、貨物車やトラックが13年度に排出した7700万トンを、大型トラックの導入などの効率化を進めて30年度には1180万トン削減するとした。46%の削減目標の1%分にあたる。

電気自動車(EV)などの普及にも力を入れ、2%分を減らす。新車販売における次世代自動車の割合を13年度の23%から30年度に50~70%に引き上げる。燃費も向上することを加味し、温暖化ガスの排出を約2500万トン分削減する。渋滞の緩和などの取り組みも合わせ運輸部門全体の排出量としては30年度に13年度比で38%削減する。これまでの目標は28%削減だった。

オフィスビルなどの業務その他部門はこれまで、30年度に13年度の排出量の4割を削減するとしていたが、今回5割削減に引き上げた。業務部門が排出する温暖化ガスの7割が電力消費に由来している。30年度の電源構成で原子力発電と再生エネからなる脱炭素電源の比率が5~6割に達すれば、大幅に排出削減を見込めるとした。省エネ空調の普及や断熱性能の向上などの推進も促す。

新たに製造業や販売業などでの燃料転換の目標値も示した。石炭や重油に比べて温暖化ガスの排出量が少ないガスに転換し、30年度に13年度から206万トン削減できるとした。

会議では委員から「国民や自治体、企業が取り組むべき内容を部門ごとにわかりやすく示す資料を作ってはどうか」「脱炭素に必要なコストも明らかにして国民の理解を得るべきだ」といった意見が出た。

有識者会議は計画案を大筋で了承した。今後は国民の意見をふまえて10月末に英グラスゴーで開く第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)までに閣議決定をめざす。

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