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総務省、接待問題で32人処分 新たにのべ78件判明

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接待問題について謝罪する武田総務相(4日、東京・霞が関)

総務省は4日、NTTや放送事業会社「東北新社」などから幹部らが延べ78件の接待を受けていたことが新たに判明したと発表した。関係職員32人を処分した。うち9人は減給などの懲戒処分とし、23人は訓告などとした。武田良太総務相は大臣給与3カ月分を自主返納する。黒田武一郎総務次官も訓告とした。

国家公務員の倫理規程は各省庁が許認可を与える相手を「利害関係者」と定め、接待を受けることを禁じる。会食の費用が1万円を超える場合は自己負担でも事前届け出が必要になる。課長補佐級以上の職員は相手が利害関係者でなくても5千円を超える接待や贈与の報告が必要だ。

今回、処分者の氏名は公表しなかった。課長級職員1人の減給10分の1(3カ月)が最も重い処分。78件は、NTTと東北新社から接待を受けて3月に辞職した谷脇康彦元総務審議官も含む。同氏は減給10分の1(3カ月)相当とした。

東北新社とNTT以外に、NTT東日本・西日本、NTTドコモ、NTTデータの接待も明らかになった。他に判明した社名は公表しなかった。

NTT広報室は4日、「今後の対応等について週明け早々には公表したい」とコメントした。

同日、接待の政策への影響を検証する弁護士らの委員会も中間報告を公表した。東北新社の衛星放送チャンネルが放送法の外資規制に違反していたことについて「行政がゆがめられたとの指摘を免れない」と明記した。

武田氏は記者会見で「会食に起因したものとはされていないが、外資規制違反を見逃したことは重大な問題だ。再発防止に取り組み、信頼回復につとめる」と陳謝した。

東北新社は衛星放送の事業認定を申請した2016年時点で、外資比率が20%を超えていたことが判明した。総務省は21年5月1日付で認定を取り消し、放送は終了した。

検証委は東北新社が違反に気づいた17年8月時点で、同省の担当課長が「違反を認識していた可能性が高い」と断じた。課長は「違反について聞いたことはない」と否定している。調査でも接待時に違反の事実を伝えたり、上位の職員が違反を認識していたりすることを示す資料は確認できなかった。検証委はNTTの接待などによる影響を引き続き調査する。

総務省は4日、放送持ち株会社や地上・衛星放送事業者ら580社の外資比率の調査も一部、公表した。既に違反が判明したフジ・メディア・ホールディングスを除き、在京キー局などで違反は確認されなかった。他の事業者は継続調査する。

総務省は2月、東北新社による接待で幹部ら11人を処分した。3月にはNTTによる接待で幹部2人を処分。旧郵政省組トップだった谷脇氏は両社から接待を受けていたことが分かり、辞職するに至った。

一連の問題を受け、放送・通信行政の課長級職員ら144人を対象に、全事業者との会食を調査していた。調査には約170人の職員が回答し、のべ約1500件の会食の報告があった。うち延べ78件について国家公務員倫理規程に抵触すると認定した。

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