岸田首相、9日から英仏伊や米カナダ訪問 G7へ協力要請
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岸田文雄首相は4日、三重県伊勢市で開いた年頭記者会見で9日から英国、フランス、イタリア、カナダ、米国を訪問すると発表した。5月に広島市で開く主要7カ国首脳会議(G7サミット)に向けて協力を求める。台湾情勢やウクライナ侵攻などを巡り話し合う。
米政府は3日、首相とバイデン氏が13日にホワイトハウスで会談すると公表した。台湾を巡る中国の抑止策やウクライナ侵攻に関し協議する。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への対処をすり合わせる。
首相は2021年10月の首相就任以降、初めてホワイトハウスを訪れる。両氏の会談は22年11月にカンボジアで実施して以来となる。
日本政府は22年12月、軍事力を増強する中国やロシアを念頭に国家安全保障戦略など安保関連3文書をまとめた。相手のミサイル発射拠点をたたく「反撃能力」を保有し、27年度に防衛費を国内総生産(GDP)比で2%に増やすと明記した。
首相はバイデン氏に反撃能力の保有や防衛費の増額について伝え、バイデン氏は支持を表明する。
米国は自国の軍事力に加え、サイバーや経済分野を含めて同盟国と連携し抑止力を強める「統合抑止」の推進を掲げる。首相は米国が掲げる統合抑止への協力を示す見通しだ。
日本は23年1月から2年間、国連安全保障理事会の非常任理事国を務める。バイデン氏は日本政府を支援する姿勢を伝える。
