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男性育休「取得せず」4割、職場理解が壁に 内閣府調査

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内閣府は4日、新型コロナウイルス禍での生活意識と行動変化に関する調査を公表した。子育て世代の男性で育児休暇を取得しない人が4割を超えた。男性の育休を取りやすくする改正育児・介護休業法が3日の衆院本会議で可決・成立したばかりだが、実際に休みやすくなるにはなお時間がかかりそうだ。

調査は内閣府が4月30日~5月11日にかけてインターネットで実施、全国約1万人から回答を得た。20~30代の既婚男性約640人に育休の取得予定を聞いたところ、「取得しない」が42.2%で最多。「取得予定」は39.4%だった。取得期間については1週間未満(17.1%)、1~2週間未満(8.9%)、1カ月以上(8.4%)の順だった。

1カ月以上の育休を取らない理由(複数回答)を聞くと、「職場に迷惑をかけたくない」が37.2%で最も多かった。「職場が男性の育休取得を認めない雰囲気である」(32.9%)が続き、男性の育休への職場の理解が引き続き壁になっている現状が浮かぶ。「収入が減少してしまう」(29.2%)との回答も多かった。

同僚の男性が育休を取ることへ思いを聞いたところ、全体の3割超が「抵抗感」を訴えており女性よりも男性が多い。年代別では40代(35.0%)、30代(32.8%)となっており、育休取得で生じる業務のしわ寄せなどへの懸念が根強い現状がある。

3日に成立した改正育児・介護休業法には、男性が子の誕生後8週間まで最大4週間の育休を取れるようにする制度改正が盛り込まれた。ただ内閣府の担当者は「(取得が進まないのは)制度より職場の雰囲気にあり、変えていかなければならない」と強調した。

調査ではテレワーク実施率もまとめた。21年4~5月の実施率は全国で30.8%と、20年12月から9.3ポイント上昇。外出制限などによる「コロナ疲れ」を「感じる」と「やや感じる」と答えた人の合計は全体で71.6%に上った。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

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