「品目団体」国が認定、輸出促進法改正案を閣議決定

政府は4日、農産品の輸出拡大に取り組む関係者らで構成する「品目団体」を国が認定する制度を盛り込んだ輸出促進法の改正案を閣議決定した。認定団体は輸出先国の需要調査や商談などの情報を会員に提供する業務を担う。2030年までに農林水産物・食品の輸出額を5兆円に拡大する目標の達成に向け、業界全体での連携を促進する。
「品目団体」は牛肉やコメなど品目ごとに国が認定する。希望する企業や組織は会員として所属できる。米国では約300の食肉関連事業者をとりまとめる団体があり、輸出促進を支援している。日本にはこれまで、こうした団体を公的に認定する制度がなかった。
このほか輸出に関する事業計画を策定した上で国から認定を受けた事業者を税制面などで支援する。20年の輸出促進法の施行以降、農林水産物・食品の輸出額は堅調に伸びている。21年には初めて1兆円に達した。30年に5兆円に拡大する政府目標を達成するにはさらなる施策の強化が必要と判断した。