2日の衆院予算委論戦のポイント

衆院予算委員会集中審議の論戦のポイントは次の通り。
【憲法改正】
奥野総一郎氏(立民)立民は必要があれば改正も考えるが、改正ありきではない。
岸田文雄首相 国会の議論と国民の理解は車の両輪であり、ともに進めていかなければならない。衆参両院憲法審査会で国民の理解につながる議論を進めていただくことを期待したい。
奥野氏 9条への自衛隊明記を含む自民党改憲案4項目には前向きか。
首相 これに基づいて憲法を改正していくべきだと考えている。
【ワクチン】
西村康稔氏(自民)新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場での接種規模を拡大すべきだ。
首相 東京会場での接種能力を、来週には1日当たり5千人程度まで拡大したい。
西村氏 高齢者の3回目接種を加速すべきだ。
首相 希望する方々に一日も早く接種してもらえるよう、私自身が先頭に立って取り組みを進める。
奥野氏 医療従事者への3回目接種は、なぜ遅れているのか。
堀内詔子ワクチン接種推進担当相 医療従事者約576万人の4~5割が接種を終えた。副反応を考えると一斉に打てない事情もある。
国重徹氏(公明)追加接種の必要性の発信を。
首相 積極的な発信に努めたい。
【水際対策】
西村氏 各国は緩和してきた。
首相 オミクロン株の知見も蓄積されてきている。今後は国内外の感染状況をしっかり見ながら、これまでの実績を踏まえて必要かつ適切な対応を行う。
【緊急事態宣言】
西村氏 社会活動を維持しながら感染を抑えるやり方はあるのか。
首相 6月末までに司令塔機能や医療確保など中長期的な議論をしなければいけない。その中でも、緊急事態宣言の在り方は重要な論点になる。
長妻昭氏(立民)発出の検討すらしないのか。
首相 今の時点では検討していない。状況をしっかり把握して絶えず次の手を考える。
【自宅療養】
重徳和彦氏(立民)陽性判明後の健康観察や訪問診療は確立したか。
首相 短期間で感染者が急増し、保健所の電話がつながりにくい状態だ。回線の増加とさまざまな取り組みを国も支援しながら、連絡の円滑化に努めている。
【コロナ検証】
古川元久氏(国民)国会にコロナ対応の検証委員会を設置したい。
首相 与野党で検証の在り方を考えてほしい。
【風評】
足立康史氏(維新)菅直人元首相らが欧州連合(EU)に書簡を送り、原発事故があった福島の風評を拡散している。
首相 「多くの子どもたちが甲状腺がんに苦しみ」といった表現がある。誤った情報を広め、いわれのない差別や偏見を助長することが懸念される。適切でない。
【石炭火力】
笠井亮氏(共産)廃止期限を決めないのか。
萩生田光一経済産業相 期限を切って閉鎖するのではなく、二酸化炭素を出さない発電所に変えていく。
【経済安全保障】
福島伸享氏(有志)経済安保を理由にした米国の不透明な輸出規制が、日本の産業の障害になっている。
首相 公正な競争環境の確保に努める。
〔共同〕