年収の壁解消 加藤厚労相「公平性念頭に議論深める」
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加藤勝信厚生労働相は2日、非正規社員の労働抑制の一因とされる「年収の壁」の解消に向け「適用拡大をはじめとした取り組みを中心に、さらにどういう対応が可能か、議論を深めたい」と語った。「社会保障の公平性は大事で念頭におく」とも述べた。
2日の衆院予算委員会で「単身で同じように働いている人とのバランスをどうするかや、国民年金などの加入者で基準に満たない年収でも保険料を負担している人もいる」と指摘した。
年収の壁は勤務先の企業規模によって106万円や130万円を超えると配偶者の扶養から外れ、社会保険料の負担が生じる問題などを指す。非正規雇用者には「働き損」を避けるため就労時間を短く調整する傾向がある。