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首相、対ロ制裁「経済への影響抑制」 産油国に増産要請

岸田文雄首相は2日の参院予算委員会で、ウクライナに侵攻したロシアへの経済制裁について「政府は国民への影響をできる限り抑えるよう全力で取り組む」と述べた。制裁に伴うエネルギー価格の高騰に関し、石油輸出国機構(OPEC)加盟国などに増産を改めて要請すると表明した。

ロシアは天然ガスや石油の産出量が多い。国際決済網の国際銀行間通信協会(SWIFT)からのロシア排除や、欧米企業によるロシアの資源開発事業からの撤退を受け、原油などの国際相場は上がった。

首相は「国民や日本企業の関係者にも影響が及ぶことは避けられない」と指摘した。

OPEC加盟国をはじめとする産油国に「増産を働きかけてきた」と話した。「国際エネルギー機関(IEA)や主要7カ国(G7)を活用し、主要な消費国と一層連携し産油国へ働きかけたい」と強調した。

日本は国内で使う天然ガスや石油の一部をロシアから輸入している。首相はロシアのウクライナ侵攻について「化石燃料に限らないエネルギー源の多様化や調達先の多角化などエネルギー安全保障の重要性も想起させる事案だ」と語った。

経済制裁を巡って「日本の安全保障にも関わる国際秩序の根幹を守る目的のために行動する重要性を国民に理解していただきたい」とも訴えた。

日本の領域に米国の核兵器を配備し共同で運用する「核シェアリング(共有)」政策の検討は否定した。「政府として議論することは考えていない」と言明した。

「非核三原則を堅持していく立場からも、原子力基本法をはじめとする国内法を維持する見地からも認めることはできない」と言及した。自民党や日本維新の会、国民民主党の幹部らが議論は必要だと提起していた。

新型コロナウイルス禍で延期している核拡散防止条約(NPT)再検討会議はロシアのウクライナ侵攻を踏まえた内容になるとの認識を示した。

ロシアのプーチン大統領が軍の核戦力を含む核抑止部隊に高度な警戒態勢に移るよう指示した事態を念頭に置く。同会議に関し「条件が許せば出席に向け努力したい。会議の成功へ努力する」と説いた。

ロシアのウクライナ侵攻で日本が得た教訓を問われ「力による一方的な現状変更をインド太平洋、とりわけ東アジアで許してはならない」と答えた。「これが今後、日本の外交・安全保障を考えていくうえで最も重要な点だ」と話した。

政府が年末の改定をめざす外交・防衛の基本方針「国家安全保障戦略」について「ウクライナ侵略も踏まえ策定する」と述べた。

首相は「台湾海峡の平和と安定は日本の安全保障はもとより国際社会の安定にとっても重要だ」と発言した。「台湾を巡る問題が対話により平和的に解決されることを期待する。台湾を巡る情勢について引き続き関心を持って注視したい」と力説した。

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