/

ヤングケアラー 公明・伊藤氏「自治体に相談窓口を」

政策を聞く(ヤングケアラー)

ヤングケアラーはけがや病気で支援が必要な父母や祖父母、兄弟姉妹を支える子や孫をさす。家庭外から見えにくいため実態把握が難しい。幼少期から当たり前の生活環境なので外部に相談しない傾向がある。行政が対策を講じるべきだ。

まず国や自治体に担当課や相談窓口を設けるべきだ。どの省庁や部署が担うのか明確ではない。多くの自治体で介護は福祉課などの管轄だがヤングケアラーは含まない。

労働者の介護休暇は法律で認められるのに、ヤングケアラーを支える同様の制度はない。ケアを理由に学校を休んでも進学や就職時に考慮してもらえず、公的な助けを受けられない。自治体が窓口を設けるための国の財政支援がいる。

英国は一部の自治体が1988年に実態調査を始めた。2014年に制定した法律で18歳未満をヤングケアラーの対象と位置づけた。当事者や親が申し出なくても自治体が助ける体制を整えた。行政サービスを紹介する民間組織も活動する。

オーストラリアは25歳以下をヤングケアラーと定める。ケアラーの権利尊重への配慮義務を法制化している。他の子どもや若者と同じ権利を持ち、能力を発揮するために支援されるべきだと法に規定した。給付金を出しており日本で参考になる。

立民・牧山氏「早期発見、学校で後押し」

ヤングケアラーの問題は深刻化している。シングルマザーもシングルファーザーも増えている。非正規雇用も多くなり経済的に不安定な家庭が多いからだ。

本人にとって勉強に励むべき成長期にその時間が奪われてしまう。ただでさえ日常が大変なのに教育面でも格差が拡大する。

文部科学省と厚生労働省の実施した全国調査の結果が4月にようやく出た。「世話をしている家族がいる」のは中学生の5.7%、高校生の4.1%だ。人数はおよそ10万人。調査は小学生を含んでいない。実態はもっと多いだろう。

政府の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)でヤングケアラーを取り上げたのは評価する。早期発見、相談支援、社会的認知度の向上を掲げた。

対策は十分とは言えない。自分が権利を奪われているという意識がなく、育児も介護も家族の一員として当然だと思い込んでいる場合もある。学校教育の中で自覚を促し早期発見につなげるべきだ。

国がもっと主体的に動く必要がある。将来的には先進諸国にならい、国に包括的な対策を義務付ける「ケアラー支援法」を制定したい。

必要な対策は多岐に及ぶ。ヤングケアラーの負担を減らすには例えば介護の担い手不足解消が必要だ。介護士の待遇を改善する必要がある。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン