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自民2大勢力、安倍派と「宏池会系」 過半占める主流派

自民党の派閥が2大勢力を中心とする構図になってきた。最大派閥の安倍派と、麻生派・岸田派・谷垣グループの「宏池会系」がそれぞれ100人前後で党所属国会議員の5割以上を占める。岸田政権を主流派として支える。人数の少ない派閥には再編が取り沙汰される。

「6人も増えたね」。安倍派を率いる安倍晋三元首相は11月下旬、国会内の自身の事務所を訪ねてきた同派の所属議員に笑顔を見せた。

安倍派は衆院選翌日の11月1日時点で89人だった。その後に新人6人が入り、公示前の95人に戻した。衆院選で自民全体の議席が15減るなかで勢力を維持した。

麻生太郎副総裁が会長を務める麻生派(53人)も衆院選後に新人6人を迎え入れ、公示前に第2派閥だった茂木派(51人)を抜いた。茂木派は新人5人を獲得したが、落選や引退をした議員の数を補えていない。

麻生派は岸田派(42人)や谷垣グループと同じく池田勇人元首相が立ち上げた「宏池会」を源流とする。岸田政権の発足を機に3つがまとまって「大宏池会」をつくる構想に注目が集まる。

岸田文雄首相は2020年10月に「宏池会の大きなかたまりを実現できるよう先頭に立って汗をかいていきたい」と語ったことがある。現時点で合流の目立った動きはないものの、ゆるやかな連携で首相を支えようとの考え方が多い。

宏池会として1つにまとまっていたのは20年以上前のことだ。首相周辺は「時間がたって文化も異なるので3つ一緒になるのはプラスではない。信頼関係があればいい」と話す。

掛け持ちを認める谷垣グループは他派に属さない純粋メンバーが9人いる。麻生、岸田両派との合計は安倍派を超える104人となる。

安倍派の多くは9月の総裁選の決選投票で首相を支持した。その対抗勢力のようになるのは首相の政権運営にとって得策ではないとの考えも合流に慎重になる要因だ。

安倍氏も首相時代、出身派閥である当時の細田派が100人の大台に乗らないようにして他派閥に気を使った。

10月に幹事長を退いた二階俊博氏がトップの二階派は選挙前の47人から一時37人まで少なくなった。新人らを取り込んで44人へ回復させたが、岸田政権では2大勢力の陰で目立ちにくい。

「派閥でなくなったら一緒に活動しないか」。二階派幹部は11月中旬、石破派の議員に呼びかけた。同派が掛け持ち可能なグループに移行するのをとらえた動きだった。

二階氏は菅義偉前首相、石原派(7人)の森山裕氏と会談を重ねる。石原派は会長だった石原伸晃氏が落選して派閥の行方が流動的だ。菅氏には関係が近い無派閥議員のグループがある。こうした勢力を再編して2大勢力に割って入ろうとの主張が出ている。

自民党の新人議員33人のうち11人は所属派閥が決まっていない。来夏に控える参院選でも変動が起き得る。派閥間の力学変化は首相の政権運営の安定と連動する。

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