首相「科学技術で新資本主義実現」 10兆円ファンド決定
政府は1日、首相官邸で総合科学技術・イノベーション会議を開いた。世界レベルの研究を担う大学を支援する10兆円のファンド(基金)の計画を決定した。岸田文雄首相は「科学技術で新しい資本主義を実現すべく検討を進める」と述べた。
内閣府と文部科学省の有識者会議がまとめた。今国会に関連法案を提出する。大学ファンドは2021年度中に運用を始め、24年度から運用益を配分する。科学技術振興機構(JST)が設置し資金の大半を財政投融資でまかなう。
支援校を「国際卓越研究大学(仮称)」として選定する。政府は国公私立大から公募し、23年度にも支援先を決める。1校あたり数百億円規模を支援する。
岸田政権は「科学技術立国の推進」を成長戦略に掲げる。大学ファンドで研究者を支援し人工知能(AI)や量子技術など新興分野の研究を後押しする。