「廃炉・高速炉開発に貢献」 原子力機構の新理事長

日本原子力研究開発機構の理事長に就任した小口正範氏が1日、都内で記者会見し、「東京電力福島第1原子力発電所の処理水処分や、ロボットを用いた廃炉に機構の技術を活用する」と述べた。発電しながら高レベル廃棄物を減らせる高速炉など「最先端の研究で世の中に成果を還元する」と意欲を示した。
小口氏は三菱重工業元副社長。日本の高速炉研究が「必ずしもうまくいっていない」との認識を示し、高速増殖炉もんじゅ(福井県)の廃炉は「極めて残念」と述べた。1月に公表した米テラパワー社との高速炉分野の協力について「日本がどう主導権をとっていくかが課題だ」と述べた。
原子力技術は「(温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする)カーボンニュートラルという世界的な課題の解決策になる」と期待した。
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