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大阪静かな聖火リレー  感染拡大、「密」回避で公園周回

閑散とする万博記念公園を走る聖火ランナー(13日、大阪府吹田市)

東京五輪の聖火リレーが13日、大阪府で行われた。新型コロナウイルスの感染再拡大で、公道での開催は初の中止となった。密集を避け、一般客を入れない異例の措置。ランナーは代替の公園内でトーチをつないだ。「まん延防止等重点措置」の適用対象地域が広がるなか、感染防止とどう両立させるか。今後予定する自治体は計画の見直しなど難しい対応を迫られる。

代替会場となった万博記念公園(大阪府吹田市)。1970年大阪万博のシンボル「太陽の塔」があり、聖火を掲げたランナーたちは15区画に分けた周回コース約200メートルを次々と走り抜けた。

聖火リレー出走前に記念撮影するランナー(13日、大阪府吹田市の万博記念公園)

約260ヘクタールの広々とした公園内は閑散とし、観客の姿や歓声はない。入場はランナー1人に家族ら4人に限定し、密集とは無縁の静かな聖火リレーとなった。

聖火ランナーを務めた会社員の高橋徹也さん(58)は「沿道の声援がないのはさみしかったが、イベントを盛り上げるため、思いっきり手を振って走った」と話した。

子供連れで夫の応援に訪れた中野早苗さん(41)は「(夫は)ランナーに決まってから準備を進めてきたので、開催できて良かった」と感慨深げだった。

記念行事も簡略化。最終地点で開く到着式「セレブレーション」は13日は無観客とし、14日も点火式のみの開催だ。

吉村洋文知事は13日、記者団に「大阪の感染状況は厳しい。対策徹底が最も大切だ。公道のリレーは中止し、無観客でやることにした。ご理解いただきたい」と述べた。

万博記念公園で行われた聖火リレーで聖火を引き継ぐランナー(13日、大阪府吹田市)

府が公道での聖火リレーを中止としたのは、人出が多く密集が起こりやすい大都市の事情がある。政令指定都市で初めて開催された5日の名古屋市でのリレーでは、中心部の繁華街の沿道に観客が詰めかけ、身動きが取れないほど混雑した。

リレーは福島県で3月25日に始まり、大阪府で10府県目。今後は四国や九州に移り、北上する。この間、飲食店に対する時短要請などの対策を求められる重点措置は5日に全国初適用となった大阪や兵庫に続き、12日から東京や沖縄などに対象が拡大した。これから実施する自治体は感染状況が見通せず、計画変更の検討などを迫られている。

公道でのリレー中止や規模縮小を検討する自治体は相次ぐ。沖縄県では重点措置の期限内の5月1~2日にリレーを予定。担当者は「他都市の事例も参考にあらゆる方法を検討する」と話す。縮小も含め見直しを進めているという。

4月下旬に開催する愛媛県では、中村時広知事が松山市で公道でのリレー中止を検討していることを明らかにした。5月下旬に予定する鳥取県は観覧は事前申込制とし、パレードの規模を縮小する計画という。

7月9日から15日間にわたり聖火が駆け巡る開催都市・東京都も、各日のリレー終了時に催す式典について予約制として観客数を絞る。重点措置が適用され外出自粛の要請などが出された場合は、大会組織委員会と協議のうえ、公道でのリレー中止といった措置を検討するとしている。

「平和の祭典」を象徴する行事は盛り上がりが期待されるが、人が集まらないようにするなど感染対策は喫緊の課題だ。都は他の都市部での混雑状況を踏まえ、追加の対応策を検討する。担当者は「観覧場所を確保し、密集状態を回避したい」と話す。

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