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2021年の「年収」 厳しめの予測で考えよう

2021年に注目する4つの数字(1)

新年に考えたい数字の1つ目は「給料」の額だ(写真はイメージ=PIXTA)

明けましておめでとうございます。あなたのLifeとMoneyについて考える本連載、今年もいろんなテーマで考えてみたいと思います。

1月のテーマは「4つの数字」に着目してみよう、というものです。最初の数字は「あなたの年収」です。

今年の年収、今から予測してみる

あなたが給与をもらう立場であれば、12月に源泉徴収票が手元に届いたと思います。ここには「毎月の給与等、賞与等」の2020年の合計額が示されています。

まず考えておきたいのは「2019年の年収と比較して増減はどうだったか」です。新型コロナウイルスの影響を受けて残業代が激減したり、非正規であれば勤務日数が減ったりしたことで、年収が下がった世帯は多いと思います。またボーナスも減少したところが多かったはずです。19年の源泉徴収票が出せるなら、ぜひ比較をしてみてください。

2021年初の早い時期に思いを巡らせておきたいのは、21年末にもらうこととなる源泉徴収票の数字です。今年の年収は、今よりも低くなる可能性があるのか、高くなる可能性があるのか、あるいは現状維持と思われるのか、ということです。

年収の増減を予想しておくことは、それに合わせて生活スタイルを早めに調整しておくことにつながります。今まで通りの暮らしを続けていて、実は年収減に直面しており、「どうもお金が足りないようだ……」と秋ごろに焦るのは困ります。

下がる可能性があるとしたら、今のうちから消費のボリュームを抑えるなどの覚悟をしておきたいのです。

毎月の給与減、ボーナス減少どちらもありうる

さて、21年がどのような年になるかはまだ分かりませんが、ここは保守的あるいは悲観的な予想からスタートしたほうがいいように思います。

結果として「2020年並みだった」とか「20年より回復してくれた」となれば、年末あたりに旅行に行ったり消費したりすればいいわけですから、むしろ厳しい家計を覚悟するほうを出発点としてみたいところです。

毎月の給与については減少する可能性がある、ボーナスも減少する可能性がある、という方向で自分の年収を予想してみましょう。自分の働いている会社の売り上げがどうか、くらいは分かるはずです(分からないなら、その「数字」を調べることも大事です)。

ここまでの1年間については、時間外給与つまり残業代の減少が毎月の影響としては大きかったようですが、4月から各種手当が減少するとか、さらなる減少の可能性は考えておいたほうがいいかもしれません。また業績連動色の強いボーナスについても、20年並み(19年より下がってもそこで踏みとどまる)、あるいはさらにダウンすることを予想としては考えておくべきだと思います。

減少するとすれば、年収全体に与える影響は数%くらいなのか、数十%になりうるのかを予想して、それに合わせた家計管理、節約を考えてみましょう。

経営が危ないかもしれないいくつかのサイン

ちなみに、給与減少どころか会社が危ないかもしれない、というのも会社員としては考えておきたいところです。あなたの会社がつぶれようとしたとき、社員であるあなたが無理にがんばって支える必要はありません。あなたが支えるべきはあなた自身の家計と家族の生活だからです。転職先が見つかるなら飛び出してしまえばいいのです。

あなたの会社がもし「給与の大幅カット」「給与の遅配」「ボーナスゼロ支給」「早期退職募集」などを行ってきた場合は、経営が危ないかもしれないサインです。サイン1つならまだ立て直せるかもしれませんが、このサインが3つ出たら赤信号といってもいいでしょう。サイン2つめあたりで雇用の危機感も強めておきたいものです。

厳しい状況でもあえて転職活動はありか

転職市場はそれほど余裕があるわけではありません。正社員の有効求人倍率は10月の値で0.79倍まで低下しました。1年前は1.1倍前後で推移していたことを考えるとこれはまさに急落です。

一方、転職支援サービス「doda」のデータとして情報通信業界では転職求人倍率が4.89倍と突出する一方で、飲食・小売業は0.49倍となるなど業種による濃淡があることも示しています(「転職停滞にスキルの壁 コロナ下で10年ぶり減」)。

自分の培ってきたビジネススキルが、今は業績のよい業界でどこまで使い物になるかは分かりません。しかし「人事の仕事」「経理の仕事」のように汎用的なスキルがあるなら、ぜひ転職活動にチャレンジしてみてください。そうでない場合も諦める必要はありません。チャンスは、チャレンジした人にだけ開かれているからです。

ただし、先に辞めてから再就職活動をするのではなく、働きながら転職活動することを心がけましょう。雇用を失った状態を長期化することになれば、21年は苦しい年になるからです。

年初のコラムから正月ぼけを吹き飛ばすような厳しい話になりました。「自分の今年の年収」という数字を直視するのはつらいことかもしれませんが、ぜひ向き合ってみてください。

◇  ◇  ◇

FP山崎のLife is MONEY」は毎週月曜日に掲載します。

山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ)
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「大人になったら知っておきたいマネーハック大全」(フォレスト出版)など。http://financialwisdom.jp

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