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東証改革に冷や水 日銀、ETF買い

2022年に入り、米国市場では、「ゴー インターナショナル!」というフレーズが頻繁に聞かれる。割高感が強い米国株から外国株へ分散せよとの意味だ。そこで、まず欧州株へマネーがシフトしている。外為市場のドル安への反転現象の理由として、マネーが欧州にシフトしてユーロが買われたことがキッカケとの説も流れる。さらに、新興国株、中国株、そして先進国株のなかで日本株への注目度も高まる兆しが感じられる。それゆえ日本株に関する質問も増えていた。今回は、特に東証改革についての評価が話題となっていた。

そんな折に、14日の日本市場で、日銀が3カ月ぶりに上場投資信託(ETF)を購入した(701億円)との報道が流れた。

外国人投資家からは「まだやっているのか」「再開するのか」など、失望の声が聞かれる。「やはり日本株は官製相場」との受け止め方が目立つ。

「日銀ETF買いの蓄積で、いまや日銀が最大級の『物言わぬ』日本株株主になり、日銀が筆頭株主の銘柄も少なくない」。この事実だけで、欧米株式投資家、中でも特に年金など長期投資家は引いてしまう。過去の日銀ETF購入により、日経平均は4000円ほどかさ上げされている、との試算も市場内には流れている。

それほど不評の日銀ETF買いが、最近は、さすがに「パタリと止まった」はずだったので意外感も強い。東証改革の号砲が鳴った直後ゆえ、タイミングも最悪といえる。

701億円で、14日の日本株価の下げに一定の歯止めがかかったかもしれないが、失ったものは大きいと言わざるを得ない。

豊島逸夫(としま・いつお)
豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuotoshima@nifty.com
  • 出版 : 日経BP
  • 価格 : 1,045円(税込み)

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