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毎月の「支出額」を見よ 削りどころ見極めの年

2021年に注目する4つの数字(3)

家計簿アプリを使えば支出の把握が簡単にできる(写真はイメージ=PIXTA)

今月は「4つの数字」をチェックすることで、お金をどうやりくりしていくかという問題をあぶりだそう、というテーマで連載しています。年収の増減、貯蓄額の増減を考えてみたところで、今週は「支出」について切り込んでみたいと思います。

1カ月いくら「出て行く」か 概算してみよう

チェックしたいのは「毎月の支出額」です。あなたの家計から1カ月間でどれだけのお金が消えているでしょうか。

即答できる人はなかなかいないものです。まずは概算してみましょう。

毎月の「手取り額」が分かっているなら「(手取り額)-(貯蓄額)=(1カ月の支出額)」という概算はできると思います。これは貯蓄の取り崩しを行わない場合の数字です。

貯蓄の取り崩しを行っているなら「(手取り額)+(毎月の取り崩し額)=(1カ月の支出額)」ということになります。

「えー? こんなに使ってないと思います!」というのが多くの人の反応かもしれません。といっても、ここには水道・電気代や家賃、スマホなど通信料金などが含まれていますから、日常の買い物で使う総額より多い数字になっているのは当然です。

先々週考えてみた「年収」の変化、先週考えてみた「貯蓄」ペースの変化を踏まえつつ、「支出額」のバランスをとっていくのが2021年の課題です。多くの場合、支出を削ることが必要になるでしょう。

家計簿アプリ、初期設定だけして1カ月放置

先週、貯蓄状況を把握するツールとして家計簿アプリ(複数の口座を一覧できるアカウントアグリゲーション機能のあるもの)をお勧めしました。日常生活の家計の支出を把握するのも、やはり家計簿アプリの得意分野です。

家計簿というと面倒で苦痛に感じる人が多いと思いますが、アカウントアグリゲーション機能を活用すればほとんどの支出管理は自動把握できます。銀行、クレジットカード、ネット通販サイト、電子マネーなどの情報を順次連携するだけで、支出額は自動記入できるようになります。

初期設定まで完了させたら1カ月放置しても、おおむねのお金の流れが読み取れるほどです。口座連携の選択肢が豊富な「Zaim」「マネーフォワードME」のどちらかをインストールし、初期設定まで完了させてみましょう。

また、現金払いのレシートについては、カメラ撮影をすれば高精度で認識されるので、レシートを受け取ったらすぐ撮影するクセをつければ手入力は不要になります。1000万画素超のスマホカメラは自撮りやランチを撮るためだけではなく「レシートを撮るため」に進化しているのです。

固定費を把握 削れるものを徹底的に削る

家計簿アプリを活用すれば、固定費がまず把握できます。銀行口座とクレジットカードから自動引き落としされている費目がすべて「見える化」するからです。履歴に目を通し、4つに分類して対応を検討してみましょう。

固定費の削減は生活への負担感が薄く、効果が持続することがメリットです。「あれ、こんな月会費まだ払ってたのか」のようなものがあればどんどん解約しておきましょう。

日常の生活費を削れ メリハリが重要

日常の生活費については「まんべんなく15%削る」というような一律目標を立てず、メリハリをつけながら削るべきところをガッツリ削っていきます。

家計簿アプリはカテゴリーごとに自動集計してくれますので、いくつかの費目について重点的に絞る項目を考えてみます。「日用品費」「被服費」「交際費」「趣味・娯楽費」など削りどころを見極めます。食事なら「外食」「中食」「自炊」と分けてもいいでしょう。ここでも分類して対策を検討してみてください。

今年は節約が必要になるタイミングが何度かくるかもしれません。自分にとってどうしても削れないものは「第1次節約」では後回しにしても結構です(できれば少しだけ節約意識は持ちたいですが)。最初は削りやすいところから削っていくといいでしょう。

1日330円くらいの節約につながれば、月約1万円の節約が成功したことになります。小さなところからコツコツ積み上げてみましょう。

苦しいとき身につけた節約スキルは一生使える財産になる

人は基本的には、支出を増やしていく生き物です。ワンルームマンションで初めての一人暮らしをした人が、一生そこに住むわけではないことからもわかります。生活のグレードは少しずつ上がっていくものです。といってもこれは悪い意味ばかりではありません。徐々に豊かさを獲得していくのが人生でもあるからです。高品質のサービスや商品を購入できるようになるため、仕事をがんばっているわけでもあります。

しかし10年に1度くらい、必死に節約をしてみることは有用です。今のように苦しい家計状況になったとき、本気で取り組んだ節約が生活水準のリセットにつながります。そしてその節約スキルは一生使える財産となるかもしれません。

◇  ◇  ◇

FP山崎のLife is MONEY」は毎週月曜日に掲載します。

山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ)
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「大人になったら知っておきたいマネーハック大全」(フォレスト出版)など。http://financialwisdom.jp

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