/

2021年は「守り」の年 貯蓄の力を再認識

2021年に注目する4つの数字(2)

まずは通帳やアプリで現在の貯蓄残高を確認しよう(写真はイメージ=PIXTA)

今月はあなたにまつわる「4つの数字」を見てみようというテーマです。先週は「年収」を考えてみました。今年の最初に確認したい数字の2つ目は「貯蓄残高」です。まず、質問です。今あなたはいくらぐらい貯蓄残高があるでしょうか?

未記帳ならすぐATMへ 2020年末の貯蓄残高はいくらか

2020年末の貯蓄残高を確認するための一番簡単な方法は通帳を記帳することです。定期預金があればその残高も合わせ、複数の金融機関にお金を預けている場合はすべての金融機関の合計残高を確認します。

未記帳の紙の通帳がある場合は、時々はATMに出かけてすべて記帳するようにしましょう。できれば月1回くらいは記帳をするクセをつけたいものです。複数の通帳がある場合はちょっと面倒ですが、まとめてパスポートケースなどにしまっておき、外出時にまとめて記帳しておくといいでしょう。

あるいは、モバイルバンキングの登録をしておけば、スマートフォンやタブレット端末、パソコンで自宅から残高チェックができます。紙の通帳で口座開設したとしてもモバイルバンキングは設定できますので、未設定の場合は今のうちに初期設定をしておきましょう。最近では紙の通帳がない口座(いわゆる通帳レス口座)も増えています。

さらに、家計簿アプリを活用すると「複数の口座の合計額」をひとまとめに把握することもできます。アカウントアグリゲーション機能といいますが、銀行口座や証券口座のアカウントを連携させておけば、自動的に最新額を把握してくれる仕組みです。Zaim、マネーフォワードMEあたりがその代表格となっています。

さて、「20年末の貯蓄残高」は確認できたでしょうか。

2021年末に貯蓄残高はどうなるか、予想をたてる

確認できた貯蓄残高は、今までのいろんな頑張り(例えば積立定期預金で毎月貯蓄していたとか)の積み重ねです。21年末にはその残高を増やすことができそうでしょうか。予想をしてみましょう。

学費の納付など大きな出費が予定されている場合、その分の減少はやむを得ないところです。まずはそうした「確定した高額支出」を確認します。そのうえで、そうした大型支出を除いて「基本的には同額、あるいは増額」で1年を乗り越えられるか考えてみます。

今頑張っている貯蓄のペースを維持できるなら、ぜひその取り組みを維持し、積み立てを継続していきましょう。しかし、貯蓄の継続が難しい状況にある、あるいは取り崩しを考えざるを得ないという厳しい所得状況であれば、対応策を考えていく必要があります。

先週は自分や世帯収入について21年の予測をしてみようと書きましたが、収入の減少が予想されているなら、それに応じて支出を減らし、貯蓄の取り崩しをできるだけ遅らせたいものです。

また、収入減少時の積立貯蓄の継続については、難しい判断が迫られます。貯蓄を続けるなら家計の切り詰めが欠かせません。しかし、それでもカバーしきれないときは貯蓄額を引き下げる、あるいは停止してしのぎましょう。ただし、その分「将来のための貯蓄」が失われることを意識し、いずれ貯蓄の再開を目指します。イメージはこのような感じです。

このうち、どの段階でどこまで踏みとどまれるか、頭の整理をしておきましょう。

厳しい1年を過ごす覚悟を早めに持とう

40歳代以上の人は、景気が悪くてボーナスもあまり出ないという時期を過去に経験していると思います。その頃と今とでは、収入の状況も家庭の状況も大きく変化しているでしょう(家族が当時はいなくても今は子どもが2人いるとか)。過去を思い出しつつ、苦しい時期がまたやってくるという意識を持ってください。しばらくがんばれば、また景気が回復する時期もやってきます。

20歳代からアラサー世代にかけては、景気が悪くてボーナスがゼロのような時代を初めて迎える人もいることでしょう。こうした若い人は「収入の厳しい時期が来ること」「しばらくは続くかもしれないこと」を早めに覚悟しておきましょう。

そして、できるだけ借金はしないことです。30万円くらい借りて当面しのぐことは簡単ですが、ボーナスが減る時期が続くと、返済にとても苦労することになります。将来の自分にツケを残さないことです。

貯蓄はあなたと家族を守る力だと再認識する年

貯蓄をする人は何らかの経済的目標に向かっています。住宅購入の頭金だったり、旅行資金の準備だったり、子どもの将来の学費準備だったりします。

一方で、貯蓄には不安に備える力もあります。貯蓄の残高は、あなたと家族を守ってくれる力そのものです。

仮に100万円の貯蓄がある人は、生活に困っても100万円まで取り崩して、借金を回避することができます。同様に300万円の残高は300万円分、1000万円なら1000万円分の不安を切り抜ける力となっているわけです。

苦しい時期には取り崩しをすればいいのです。しかし、長い目でみたとき、平穏な時期には貯蓄を積み上げ、苦しい時期に備えておくことを意識しておくことです。もしそうした意識が高まるなら、いまの苦しい時期もマネーリテラシーを向上させる貴重な財産になるはずです。

◇  ◇  ◇

FP山崎のLife is MONEY」は毎週月曜日に掲載します。

山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ)
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「大人になったら知っておきたいマネーハック大全」(フォレスト出版)など。http://financialwisdom.jp

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

ファイナンシャルプランナーの山崎俊輔氏が若年層に向けて、「幸せな人生」を実現するためのお金の問題について解説するコラムです。毎週月曜日に掲載します。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン