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米株投資で配当は年330万円 老後資金不安も解消

米国株の配当投資戦略(下)

写真はイメージ=PIXTA
個人投資家の間で米個別株投資の人気が高まっている。そのスタイルは様々だが、高配当の米個別株に狙いを定め、定年後の老後資金を配当で確保しようと考える投資家もいる。「米国株の配当投資戦略」の2回目は、会社員投資家の正直者さん(ハンドルネーム)の投資手法を紹介する。

老後資金不足問題を米株投資で解決

60歳の定年を来年に控えた新潟県在住の正直者さん。下の子供はまだ学費がかかる年齢だが、昨年、勤務先から提示された再雇用を断った。

退職後は、米国株17銘柄から得られる年間約330万円(税引き前)の年間配当の一部を生活費に充てて暮らすつもり。子供が巣立った65歳以降は、配当金と公的年金で夫婦2人分の生活費は十分賄えると考えている。

「心配性なので、米国株の減配は不安」とは言うが、別に退職金もあり、はた目には万全の退職家計プランと言えそうだ。

配当金額に着目して米国株に10年以上投資

正直者さんの米国株投資のスタイルは配当重視だ。それまでも日本株を中心にいろいろな投資に挑戦してきたが、50歳を控えた2008年ごろ、定年後の収入確保を考え、配当狙いの米国株投資を始めた。この時、目標に据えたのは年間配当額300万円。年金とは別に年300万円あれば、不自由なく暮らしていけるのではないかと考えたのだ。

投資先は最低でも安定配当、理想的には着実な増配を期待できる配当利回りの高い銘柄。具体的にはたばこ会社、石油会社などが中心だ。長期目線で保有し、配当は再投資に回しながら、10年以上にわたって年間配当額を膨らませてきた。

保有株の株価の上下はあまり気にしないが、減配した銘柄は容赦なく手放す。コロナショック時、一時、含み損が2000万円を超えたが基本的には静観。ただ、この時、減配を発表した英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルは売却し、1000万円近い確定損を出している。

2008年から配当狙いの米国株投資を開始。19年に目標だった年間配当300万円を達成。21年は335万円くらいを見込んでいる

正直者さんは、ここ数年の急成長を目の当たりにしてきた米ハイテク株は持っていない。残念だとは思っているが、高配当を手にするために成長株を捨てるのは仕方ないと割り切っている。

「実は米高配当株には定期預金的な役割を期待している。期待するのは利子ならぬ配当金。投資の常識から外れていることは十分承知しているが、銘柄を厳選すれば、リスクを抑えて高い利回りの配当金を受け取れると信じている」

ただ、まるっきり成長を捨てているわけでもない。配当を期待して買った米マクドナルドの現在の株価は買値の4倍になっている。「ハイテク株には見劣りするが、期待していなかった値上がり益も得られそう。定期預金以上の役割を果たしてくれている。十分満足している」

目標だった年間配当額300万円は19年に達成済み。ただ、最近は米国株投資自体が楽しくなってしまった。「配当金は生活費に充当しても余りそう。定年後は、その余った資金で米国の成長株への投資を楽しみたいと考えている」そうだ。

(本間健司)

[日経マネー2021年10月号の記事を再構成]

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著者 : 日経マネー
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