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「市場シェア高い日本株に注目」 外資系プロに聞く

ここからの日本株投資戦略(下)

外資系運用会社で日本株の運用を手掛ける担当者の年後半の相場展望や投資戦略を紹介する「外資系プロに聞く ここからの日本株投資戦略」。今回は、コムジェスト・エス・エーのチャンタナ・ワードさんに話を聞いた。

優れた技術を持つ日本企業に海外勢の関心高まる

「ここ数年で海外投資家の、日本株への関心は確実に高まっている」。フランスの運用会社コムジェストで、日本株式運用の共同コアマネジャーを務めるチャンタナ・ワードさんはこう話す。金融業界では珍しい、女性のアナリスト兼ポートフォリオマネジャーだ。パリ拠点に勤務しており、海外投資家との接点を多く持っている。

チャンタナ・ワード コムジェスト・エス・エー アナリスト兼ポートフォリオマネジャー。日本株チームのコアマネジャーで、専門は日本株とアジア株。パリ拠点に勤務。

ワードさんは機関投資家向けの日本株投資信託を運用。主な投資対象は時価総額が1000億円以上の大型株だ。コムジェスト・グループの日本株の運用総額は昨年末時点で6348億円。5年前から6000億円超増加した。ワードさんは理由について、「日本企業は業績などファンダメンタルズの改善が進んでいる上、海外の競合他社より優れた技術を持つ魅力的な企業が多いからだ」と分析している。

中でもワードさんが注目するのは国内外で高い市場シェアを持つ企業だ。例えば、ファーストリテイリングの売上高は世界のアパレル業界で第3位(2020年8月期)。ユニクロ事業では、中国を中心にアジア・オセアニア地域が売上高に当たる売上収益の3割超を占める。「収益拡大が期待できる海外事業が成功している上、『ヒートテック』など画期的な高機能商品を生み出しており、中長期の成長に期待できる」とワードさんはみている。

成長力がある企業に中長期で投資

回転ずし「スシロー」を展開するFOOD&LIFE COMPANIESも有望銘柄の一つだという。新型コロナウイルス禍でも国内外で出店を加速し、2020年10~21年3月期は上半期業績として売上高に当たる売上収益が過去最高を更新した。ワードさんは、「競合他社が多くても、市場シェアが高く参入障壁が高い企業であれば、成長余地は高い」と指摘する。足元では、世界的な脱炭素の潮流が進む中、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた事業展開を進めるレノバに投資している。

銘柄の6割近くは5年以上保有し、10年以上投資する企業も多いという。中長期にわたり業績成長の恩恵を享受できるクオリティーグロース企業であれば、分析を重ねて割安な投資タイミングを待つのも一つの手。20年のコロナショックでは、日本空港ビルデングを購入したという。株式市場では米国の金利動向など不透明要素は残るものの、一時的な需給要因がファンダメンタルズに与える影響は小さいとみる。

(井沢ひとみ)

[日経マネー2021年9月号の記事を再構成]

日経マネー 2021年9月号 年後半の上昇期待株
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP (2021/7/19)
価格 : 750円(税込み)
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