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成長局面の新興株投資 ファンド活用は有力な選択肢

投信ランキング

今回は国内中小型株式投資信託を取り上げる。足元ではテクノロジー関連などの海外株式型投信への資金流入が続いているが、リターンの高さという意味では中小型株式投信も見逃せない。

国内株で運用する投信の過去10年の運用実績の分布を見ると、中小型株投信はリスクはやや高いが、高いリターンを上げているものが多いことが確認できる(図)。中小型株投信の10年累積リターンは平均で469%と、大型株アクティブ投信の平均リターン242%を大きく上回り、TOPIX(東証株価指数)の2倍超となっている。

2021年は個人投資家に人気が高いIPO(新規株式公開)が相次いだ。将来マーケットの主役を期待できそうな企業も含まれているが、アナリストのカバーしていない銘柄数も相応にあり、有望銘柄の選択は容易ではない。高いパフォーマンスを上げるには、銘柄分散と的確な銘柄選択が肝要だ。その意味で投信を通じた中小型株投資は有力な選択肢となる。

そこで10年間超の運用実績がある中小型株投信を投資家の人気のバロメーターである純資産総額順に並べてみた(下表)。

新興企業に短期目線で投資

1位はアセットマネジメントOneのMHAM新興成長株オープン。主に高成長が期待できる新興企業(創業25年以下または上場後10年以下の企業)の株式を中心に投資を行い、IPO銘柄の買い付けを積極的に行う。企業の成長性を重視し、産業および企業の綿密な調査を行う。個別企業調査を年間約2700回(20年の実績)行うなど積極的な面談スタイルを貫いている。過去10年の実績ではTOPIXの3倍程度の高パフォーマンスとなっている。

2位は明治安田アセットマネジメントの新成長株ファンド。高い成長余力がありつつも、経営上の課題に直面した企業の中で、経営障壁を克服しつつある企業を主な投資対象としている。1位はIPO後の高い成長に着目するが、こちらは企業の成長ステージで見れば、IPO後の新たな成長加速に着目するファンドだ。成長株に特化して調査・分析を行うスペシャリスト集団であるエンジェルジャパン・アセットマネジメントが投資助言を行う。経験豊かなメンバーが全員で多数の個別企業調査を行い、徹底した個別銘柄発掘が貫かれている。1位のファンド同様、パフォーマンスは高い。

ここで紹介した2商品は、タイプは異なるが、ともに企業が大きく成長する局面を捉えに行き、成長が鈍化すると次の銘柄に入れ替える戦略を採る。このため個別銘柄の保有期間も3年程度と長くないのが特徴だ。一般的なアクティブ型投信とも、マーケットの中長期的な上昇を享受するインデックス型投信とも運用スタイルが違うので、分散とリターンの向上という観点からもポートフォリオへの組み入れを検討する価値はあるだろう。

投資信託を選ぶ時のポイントには騰落率や資金の流出入額など、様々な視点がある。この連載では、投信のプロが旬のジャンルをピックアップして最適な項目でランキング化。上位に入る注目の投信を解説する。

(格付投資情報センター 田中翔平)

[日経マネー2022年2月号の記事を再構成]

日経マネー 2022年2月号 2022年の稼ぎ方&上がる株
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP (2021/12/21)
価格 : 750円(税込み)
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