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マンション購入、肌で感じた経済の温度(佐々木明子)

テレビ東京アナウンサー・佐々木明子のニュースな日々

運命的な出合いと待ち受けていた現実

賃貸生活の中、家を探して十数年。最近、一目ぼれをして中古マンションを購入してしまった。ずっと決め手に欠けていたのだが、出合いとは不思議というか、運命的というか。ひょんなことから内覧に行き、人生最大の買い物なのに入った瞬間迷うことなく購入を決めてしまった。

佐々木明子(ささき・あきこ) 1992年、テレビ東京入社。2014年から「Newsモーニングサテライト」の、21年春から「WBS(ワールドビジネスサテライト)」のメインキャスターを担当。

計画性がなかったので、そこからが大変だ。マーケット番組を担当していたこともあり、したり顔で金融機関に住宅ローンを申し込みに行ったが、「変動金利」か「固定金利」か、はたまた「ハイブリッド型」かに頭を悩ませることに。ローン一つを取ってもややこしい。火災保険や地震保険、金融機関への手数料。長く重い返済負担に気が重くなった。

しかも築20年の中古マンションなので、水回りのリノベーションも必要で、細かい打ち合わせに追われる日々だ。「シンクはどんな大きさか」とか、「棚はどれくらいの高さでデザインや色はどうするか」とか、コンセントの位置までも決めねばならない。面倒と思ったら終わりだ。何とか楽しくやっていかなければ。

「生きた取材」から多くを学ぶ

それにこの経験こそが、実体経済を肌で感じられる良き機会であることにも気付いた。どのショールームも厳重な新型コロナウイルス対策のため予約制で、人数も時間も制限されほぼ貸し切り状態。そんな中で例えば近所の小さなランプ店では、LEDランプに半導体が使われているので今なかなか在庫がないという話を聞いた。

家具は「ウッドショック」といわれる木材の需給逼迫による価格高騰で、いつもなら3カ月で入荷できるものが今では半年待ちになるという。米国では住宅市場が活況で、安い木材の値段が高騰。普段値動きがあまりない高級木材にまで波及し、「5%くらいは値段が上がりますねえ、しばらくは戻らないと思います」とのこと。

さらにはソファも品薄だ。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて人手が不足し、コンテナ船が稼働できなくなったのだとか。港の機能が止まっているために、商品が運べないそうだ。「運搬船が沖合に何隻も停泊して、動かせない状態です」。税関もパニックで機能不全の状態。「在庫がないから、今買っても入ってくるのは年末です」。こうした生々しい声が実際に聞けるわけで、これこそ生きた取材である。

番組で伝える言葉にも実感がこもる。コロナ禍で「家」の在り方が変わった今、私のように大きな負債と新たな希望を抱え込んだ人は多いのだろう。事実、建築現場も人手不足で、私の入居時期は秋以降にずれ込むそうだ(苦笑)。

最近のMy News「思ったのとは違う、減量後の周りの声」

最近「あっこ、痩せちゃったね」「ちっちゃくなったね」と言われる。褒め言葉というより哀れみの響きがあるのは気のせいか。日々のランニングやトレーニングの成果なのだが、年齢を重ねて下手に痩せると貧相になるようだ。そう思うと、夜中に帰宅してからインスタント麺に手が伸びるようになってしまった。

「佐々木明子のニュースな日々」は、国内外の経済やマーケットの動きを伝えるテレビ東京「WBS(ワールドビジネスサテライト)」のメインキャスターを務める佐々木明子さんが、金融・経済の最前線の動きや番組制作の裏話などをつづるコラムです。

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