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結婚即購入はNG? 専門家に聞く住宅購入の注意点

「住まいにかかるお金」総点検(下)

コロナ禍をきっかけに住まいへの関心が高まる一方、都市部を中心に住宅価格は高騰している。これからマイホームを購入するなら、どんな点に注意すべきなのか。「『住まいにかかるお金』総点検」の2回目は、住宅購入時に押さえておくべきポイントを専門家に聞いた。

大切なのはライフプランと資金計画

よくいわれるように、マイホームは人生で最も高額な買い物。「欲しい」という理由だけで衝動的に買ってしまうのは禁物だ。

住宅コンサルタントの平賀功一さんはマイホーム購入のポイントとして、①タイミング②物件選び③資金計画――の3つを挙げる。さらに、タイミングの中でも、「金利や住宅ローン控除などの外的要因より、家族構成や収入見通しなどの内的要因の方が重要」と指摘する。

ファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんは、「結婚してすぐにマイホームを購入するのはNG」と断言する。家計の収支やどのくらい貯蓄できるかが分からないうちに住宅ローンを組んで、返済を始めるのはリスクが高い。共働きを続けるつもりでも、出産・育児などで働き方が変わり収入が減る可能性もある。家族構成が固まり、世帯収入の見通しが立ってから買う方が安心だ。

購入に際しては、「ローンを返しながら貯蓄もできることが絶対条件」と深田さんは指摘する。返済に追われて貯蓄ができないと、収入が減った時に対応できなくなってしまうからだ。

変動金利のリスクを知る

住宅ローンの金利タイプでは、毎月の返済額が少ない変動金利を選ぶ人が多い。変動金利のローンは半年ごとに金利が見直されるが、毎月の返済額は5年間変わらないため、市場金利が急激に上昇すると「未払い利息」が生じるリスクがある。未払い利息や返しきれなかった元本は、返済期間が終わる時に一括して支払わなければならない。

低金利が長引きこれまでは深刻な事態にはなっていないが、今後は分からない。金利上昇リスクに備えるには、金利が一定で毎月返済額が変わらない固定金利の住宅ローンの方が安心だ。

晩婚化でマイホームを購入する年齢が高くなり、返済が70~80歳まで続くケースもある。退職金で一括返済を見込んでも、退職金が支払われる保証はないし、支払われたとしてもそれは大切な老後資金。「返済期間は長くても65歳までにしておくべきだ」と深田さんは指摘する。

共働きのローンの組み方は、主に3つ。「ペアローン」「連帯保証」「連帯債務」だ(表参照)。夫が主債務者で妻が連帯保証人または連帯債務者の場合、夫が亡くなると団信(団体信用生命保険)でローンが完済されるが、妻が亡くなってもローンはなくならない。連帯保証人は自分の貯蓄から頭金を出せば共有持ち分が得られるが、そうでなければマイホームは主債務者の単独名義になる。こうしたメリット・デメリットを考慮して選択したい。

家を買う時は考えるべきことが多い。購入は急がずに、お金を貯めながらじっくり検討しよう。しっかりした資金計画を立てることが、失敗を避けることにつながる。

(ファイナンシャルプランナー・馬養雅子)

[日経マネー2021年9月号の記事を再構成]

日経マネー 2021年9月号 年後半の上昇期待株
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP (2021/7/19)
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