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コロナ逆風銘柄の業績回復の兆し捉え、利益重ねる

スゴ腕投資家のIPO投資戦略(下)

新規株式公開(IPO)して間もない銘柄の中から大化け株を発掘し、資産を増やしてきた個人投資家の戦略に迫る「スゴ腕投資家のIPO投資戦略」。今回は、中小型株への集中投資を得意とする会社員投資家のkenmoさん(ハンドルネーム)に、有望銘柄の発掘法を聞いた。

上場後の株価が軟調な銘柄に注目

「直近IPO株の中に、将来的に株価が10倍になるような有望銘柄は必ず存在する」と話す兼業投資家のkenmoさん。個人投資家同士の勉強の場として「湘南投資勉強会」を主催している。kenmoさんが大化け株候補として着目するのは、IPO後に株価が下落基調の銘柄だ。「誰も見向きしなかった銘柄が、決算で大幅な業績成長を見せた時、株価が大化けする」と考える。上場直後の過熱感が一服して注目度が薄れた銘柄にこそ、大化けするチャンスが眠っているという。

監視対象とする銘柄を絞り込む際、一つ基準となっているのが、「コロナ禍で2020年4~6月期に業績が悪化したが、7~9月期以降回復の兆しが見える」という点だ。「今後の決算で業績急回復の数字を出してくる可能性がある」とkenmoさんは指摘する。

ツイッターなどのSNS(交流サイト)も必ず確認する。「業績回復の傾向にあるのに、その銘柄についてつぶやいている人が少ない場合は、なお大化けの期待値が高い」とみる。

注目する直近IPO株の一つが、ランディックスだ。同社は、富裕層向けに不動産事業を手掛けている。「足元で利用者数増加の兆しがあるにもかかわらず、時価総額は小さくてSNSでの注目度も低い」という。同様の観点で、オフィスなどの空間デザインを手掛けるドラフトなどにも注目している。

コロナショックで投資手法に変化

kenmoさんは20年以降、大化け株の狙い方を大きく変えた。「株価10倍は、上昇トレンドと下降トレンドを繰り返しながら実現することが多い」ため、以前は保有銘柄が下落トレンドに入っても基本的には持ち続けていた。だが今は「四半期ごとに好決算の銘柄に乗り換え、上昇局面だけを取りに行く戦略に切り替えた」。その背景にあるのは20年のコロナショックだ。「大化け期待の株を持ち続けることにこだわると、暴落時に冷静な対応ができなくなると分かった」とkenmoさんは振り返る。

現在はまず、IPO後に株価が下落基調、もしくは過熱感が一服して横ばいの銘柄をチャートで抽出。四半期決算を確認して、好決算かつ株価上昇の兆しが見られれば購入する。「他の市場参加者も決算を評価しているかどうか、必ず確認する」という。「前期比で売上高が10%以上増、利益が20%以上増」を購入の最低条件としている。

四半期決算を見て、業績成長が止まったと判断すれば利益確定する。ポイントは、利確後も銘柄の監視を続けること。そして、売却時の水準を抜けて新高値を更新すれば再度購入する。過去には、ベクトルを14年末に一度利確し、16年にその高値を抜けたタイミングで再購入。その後の上昇局面に乗ることができたという。

(大松佳代)

[日経マネー2021年4月号の記事を再構成]

日経マネー 2021年4月号 ニューノーマル時代の新10倍株で勝つ!
著者 : 日経マネー
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