「エクサガン」で温冷マッサージ、疲れを取ってみた

ドリームファクトリー(大阪市)の「EXAGUN HOT&COOL(エクサガン ホット&クール)」は、マッサージガンやリカバリーガンなどと呼ばれるタイプの電動マッサージ機だ。握りやすいデザインで、体に当てる部分をさまざまな形のアタッチメントに交換したり、振動数を変えたりすることで、体の部位や疲労の度合いに合わせたマッサージができる。
アタッチメントに温冷機能を搭載
マッサージガンと呼ばれるのは、ガン(銃)のような形をしたマッサージ機だから。エクサガン ホット&クールもL字型のボディーで、無理な姿勢を取ることなく、首や肩、肩甲骨、ふくらはぎなどにアタッチメントを当ててマッサージができる。エクサガンホット&クールは、ボディーケアブランド「ドクターエア」の製品。最大の特徴は、温冷機能のあるアタッチメントを取り付けて温度差を利用したマッサージができること。本体色はレッドとブラックの2色。5種類のアタッチメントと充電スタンド、収納ケースなどが付属して、直販価格は2万2000円(税込み)だ。
メーカーによると、同ブランドのマッサージガン・リカバリーガン製品は累計出荷台数30万台を超え、エクサガン ホット&クール自体の出足も好調だという。
マッサージガンが日本で広がり始めたのは19年ごろ。当初の主なユーザーは30~50代の男女で、トレーニングの質向上やリカバリー、また自宅でのリラックス用として使う人が多かった。ところが新型コロナウイルス禍によって、テレワークや巣ごもり時間が増加。体の不調を訴えたり運動不足を気にしたりする人が増え、今では幅広い層で需要が高まっているという。これが、エクサガン ホット&クールの売れ行きを後押ししている大きな要因でもある。
そこで早速、テレワークによる体の凝りや疲れをどれだけ解消してくれるのか、試してみた。


豊富なアタッチメントでさまざまなマッサージ
本体の重さは500グラムで、マッサージガンとしては軽め。グリップ部分の直径は約45ミリメートルで、やや太く感じる。表面はしっとりした感触で滑りにくい。マッサージしながら10分ほど持ち続けても、滑って落としたり、重くて腕が疲れたりといったことはなかった。
ボディーの上にはディスプレーとボタンを兼ねた操作ダイヤルがあり、ここでほぼすべての操作ができる。使い方は簡単だ。ボタンの長押しで電源を入れたら、ダイヤルを回して振動数(振動レベル)を調節する。ボタンを押すと振動するので、マッサージしたい部位に押し当てる。振動レベルやバッテリー残量はディスプレーに表示されるので、ひと目で分かる。持ちやすく、操作しやすいマッサージ機だ。

付属アタッチメントは、温冷アタッチメントの他、硬めのゴム素材でできた球形のもの、円すい形のもの、コの字形のもの、柔らかい緩衝形のものが付属する。
例えば球形のアタッチメントは、肩や腕、太もも、ふくらはぎなど全身に利用できる万能タイプ。これ1つで、ひととおりのマッサージができた。ふくらはぎや二の腕の筋肉に強い張りを感じたときは、コの字形アタッチメントを付けて、張りのある部位を挟むように当ててマッサージすると気持ちがいい。足裏の土踏まずの部分に凝りを感じたときは、円すい形アタッチメントを付けてマッサージすると、指圧してもらっているような痛気持ちよさがある。

振動レベルは10段階で調節できる。レベル1は1分あたり1000回で、レベル10にすると、温冷アタッチメントを装着した場合は1分あたり最大2500回、それ以外のアタッチメントなら最大3200回振動する。使ってみて感じたのは、振動数が多ければ効き目があるというわけではないこと。
筆者個人の感じ方になるが、首から肩にかけての凝りをほぐす目的で使うときは、レベル2や3にして振動数を減らし、部位にやや強めに押し当ててゆっくり動かしながらマッサージを行うと、マッサージの効果がよく伝わるように感じた。また、ふくらはぎや太ももをマッサージするときは、レベル8~10にして部位の表面を擦るように動かしながら使うと効果が高いように感じた。アタッチメントの種類、振動レベル、動かし方の組み合わせを試して、求めているマッサージ効果に近いものを探すといいだろう。

温めることでマッサージ効果がアップ
次に、最大の特徴である温冷アタッチメントを試してみた。アタッチメントの表面は金属製で、熱が伝わりやすくなっている。
操作ダイヤルの横にヒーターボタンとクーラーボタンがあり、このボタンを押して温冷を切り替える。それぞれボタンを押す回数で温度を3段階で切り替えられる。ヒーター(温)は36~42度まで温めることができ、クーラー(冷)は20~12度まで冷やせる。12度にすると、かなり冷たく感じる。内部はヒーターにすると赤く光り、クーラーにすると青く光る。ディスプレーにも温冷に合わせて赤と青のインジケーターが表示されるので、温冷の状態はすぐ分かる。

マッサージでは、主に温めて使ってみた。温冷効果がオフの状態や他のアタッチメントに比べて、温かくすることでマッサージの効果がより早く体の中に伝わるように感じられる。温めながらだとマッサージ効果が高まるようだ。このアタッチメントは、表面が金属製で丸みを帯びていて適度に滑るため、ふくらはぎや太ももなどの広範囲をなでるようなマッサージがやりやすい。温冷効果をオフにした状態で使っても便利だ。
電動マッサージ機なので動作音が気になるところだが、振動レベルが低いときは音も小さいので、あまり気にならない。振動レベルが高くなると音も大きくなるので、家族が寝静まった夜間の使用には気をつけたい。注意したいのは温冷アタッチメントで、クーラー(冷)にするとファンの回転音がする。
電源は内蔵バッテリーだ。USB-Cによる充電式で、本体にケーブルを接続して充電することも、付属の充電スタンドに置いて充電することもできる。USBケーブルは付属するが充電器は付属しないので、5V2A以上のスマホ用充電器が必要だ。

エクサガン ホット&クールは扱いやすく、温冷アタッチメントによる効果的なマッサージができるマッサージガンだ。トレーニングをしているような人だけでなく、仕事の疲れを解消したい人やリラックスしたい人にも向く。ちょっとした隙間時間に使ってリラックスできる、普段使いのマッサージ機としてアピールできれば、さらに人気が高まりそうだ。
(ライター 湯浅英夫、写真 スタジオキャスパー)
[日経クロストレンド 2022年6月24日の記事を再構成]
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