元稀勢の里の荒磯親方、二所ノ関を襲名 伝統の名跡に
日本相撲協会は24日、元横綱稀勢の里の荒磯親方(35)=本名萩原寛、茨城県出身=が年寄「二所ノ関」を襲名したと発表した。師匠を務める荒磯部屋の名称は同日付で「二所ノ関部屋」に変更された。
「二所ノ関」は5つある一門の一つで伝統の名跡。関係者によると将来的に相撲協会の中心を担う期待が込められ、由緒ある名跡を背負ったという。元稀勢の里は2017年初場所後、19年ぶりの日本出身新横綱に昇進。19年初場所限りで現役引退し、今年8月に田子ノ浦部屋から独立した。
横綱経験者の二所ノ関襲名は、かつての制度で現役力士が親方も兼ねる「二枚鑑札」の玉錦が現役中に死去した1938年以来。
来年1月12日に65歳になり、初場所(来年1月9日初日・両国国技館)限りで定年となる二所ノ関親方(64)=元大関若嶋津、本名日高六男、鹿児島県出身=は「荒磯」に名跡変更。幕内一山本、十両松鳳山らが所属する二所ノ関部屋は部屋付きの放駒親方(元関脇玉乃島)が継承し「放駒部屋」になり、力士11人や荒磯親方らが転属した。同部屋は13年初場所以来の復活となった。〔共同〕