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物価高英国でもカップヌードル220円 駐在員の心の友

NIKKEI STYLE

日本から遠く離れた英国にいると、恋しくなるのは故郷の味だ。自宅で手軽に食べられる即席ラーメンは欠かせないが、日本産の輸入品を買おうとすると3倍もの値段がするので手が出づらい。かといって現地の即席麺では物足りない。

そんな日本人駐在員や永住者らに重宝されているのが、日清食品ホールディングス(HD)のハンガリー工場で生産される「カップヌードル」だ。店にもよるが1.3ポンド(約200)円程度と、日本とあまり変わらない値段で買える。ある中国系スーパーでは日清食品公司(香港日清)からの輸入品が1.5ポンド程度なので、やや割安だ。

カレー、シーフードなどおなじみの味に加え、「SUKIYAKI(スキヤキ)」「TERIYAKI(テリヤキ)」など日本では見ない商品もある。中でもカレーが日本の味に比較的近く、駐在員の間でも人気だ。

このハンガリー工場は2004年に設立され、カップヌードルや「出前一丁」など欧州向けの生産を担ってきた。17年に約41億円を投じて新工場を稼働させ、生産能力を高めた。「欧州の食トレンドとしてアジア食が広がっていた」(日清HD広報部)ことが拡張の背景だった。

気になるのは日本の商品との味の違いだ。カレー味は日本産に近い一方で、スキヤキなどは名前からしても現地向けのような気がする。同社広報部に聞くと、「日本のものとは違う独自フレーバーのラインアップで展開している」そうだ。

日本食はロンドンで根強い人気を持つ。すしやラーメンはもとより、最近では21年にオープンした「丸亀製麺」に長蛇の列ができるなど、地元住民に受けている。日清HDによるとカップヌードルや袋麺の売れ行きも好調で、ハンガリー新工場建設からの5年で年間生産量は2倍に増えた。

デフレ心理が染みついた日本とは違い、ロンドンでは光熱費や外食代などで日々インフレを感じる。そんな中で手軽に日本に近い味を楽しめるカップヌードルの存在はありがたい。ただつい欲が出て、高い値段をかけてでも懐かしい本場の味を確かめたい気にもなる。

(ロンドン=佐竹実)

[日経MJ 2022年1月17日付]

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