忘れたら困る用事、スマホで自分に通知 設定で工夫を

「次はこれをやらなければ」と思ったのに、いつの間にか忘れて焦ることがある。数時間後、数日後に必ず手を付けたい用件があれば、スマートフォンで自分に通知する機能が便利だ。
スマホで使える時計アプリには基本的にタイマーやアラーム、ストップウオッチといった機能が備わっている。用事を確実に思い出せるように、こうした機能を活用しながら自分に通知する設定をしてみよう。
お茶をいれるときの抽出時間を例に考えてみる。時計アプリでタイマーの画面を開き、抽出時間(45秒、90秒など)をセットする。設定しただけの時間が経過すれば、音や振動によって知らせてくれる。お茶をいれようとしていたのをつい忘れてしまっても、スマホさえ近くに置いておけば思い出せそうだ。
「毎食後に薬を飲む」「毎日同じ時刻に起きる」など定期的に続けたい、続けなければならない用事があれば、アラームの出番だ。アプリ画面から通知のほしい時刻にセットする。毎日同じ時刻はもちろん、毎週同じ曜日に繰り返し通知する設定も可能だ。
不燃ゴミの収集が毎週水曜日の朝だとしたら、収集に間に合うような時刻、たとえば水曜朝7時に繰り返し通知する設定をしておけばよい。
毎日の起床、毎週の習い事、毎月の通院といった具合に複数の用事それぞれについて別々に通知が届く設定もできる。いったん止めても、一定時間後にまた鳴る「スヌーズ」機能も使える。
「病院に行く」「友人のAさんと会う」など新たな予定が入ったら、日程管理のアプリに登録して通知が来るように設定するとよい。
iPhone(iOS16使用)の「カレンダー」アプリを使う場合、画面右上のプラスの部分に触れれば登録画面になる。予定の内容や場所、開始・終了予定時刻などを記録しておける。通知のタイミングも予定時刻の5分前、1時間前などから選べる。
外出の予定であれば、目的地までの移動時間を考慮する必要がある。通知を受けてから準備しても約束に間に合う時刻に設定したいところだ。地図アプリなどを使って移動時間を確認し、アラームの設定時刻を調整しよう。
期限が決まっている作業を忘れないようにするにはタスク管理アプリが便利だ。アプリにやるべき作業を登録し、期限となる日付や時刻を設定しておけば通知が届く。作業を完了できなかったときには繰り返し通知が届くように設定もできる。

こうしたアプリをうまく使い分けていくと、様々な場面で自分の望む通知が届くようにできそうだ。
「この店の近くを通りかかったら、あのデザートを買って帰りたい」など、日時を決めて臨むわけではない用事はどうしたらよいだろう。日時ではなく、目的地に近づいたのをきっかけに通知が届く設定を使いたい。
iPhoneの「リマインダー」アプリでは位置情報を活用し、目的地に近づいたときに通知する機能がある。新たな作業を登録する際に、お目当ての店の住所などを検索して「場所」に登録しておけば、通知が届く。
友人や家族の誕生日など祝い事にも通知機能が役立つ。誕生日までにプレゼントを用意しておきたい。ただ当日通知が届いても準備する余裕がない。そういうときには日程管理のアプリを活用して、あらかじめ目的の日付の1週間前に通知が届くような設定をすればよい。
毎夕必ずジョギングするようにしたい。毎週木曜日の朝には1時間、読書する時間を持ちたい。新たな習慣を身に付けるのにも、タスク管理などのアプリの繰り返し通知設定が助けになるはずだ。
例えばカレンダーのアプリでは「毎日」「毎週」「平日」などのタイミングで繰り返し通知が届く設定にできる。「Googleカレンダー」アプリでも、毎日、毎週月曜日、平日(月曜~金曜)などで通知可能だ。もちろん通知の届く時刻も指定できる。
ただ通知を見逃してしまっては元も子もない。気づきやすくする工夫として、通知が届くときの音やスマホ画面の表示方式などを変更しておく手がある。設定アプリには「通知」の項目があって、そこからアプリごとに設定できるようになっている。自分好みに変えて活用しよう。
◇ ◇ ◇
電車経路検索と組み合わせ

外出する用事を忘れないように通知が届く設定をしたい。電車を使って移動するので、所要時間も考慮した出発時刻を知っておく必要がある。こうしたケースにおいて、「Googleマップ」アプリで電車を使った経路を検索する場合、その結果をカレンダーアプリに入れた予定に追加できる。
実際に予定を見てみると、経路検索の結果へのリンクが残っていて、当日改めて乗換駅などを調べ直す手間が省けるので便利だ。もちろん出発時刻になったら通知が届くように設定できる。
(ライター 井上 真花)
[NIKKEI プラス1 2023年1月14日付]
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