ネット動画、家のテレビで見るには ゲーム機使う手も

映画やドラマ、音楽など様々な映像が楽しめるサービスが増えてきた。スマートフォンだけでなく、もう少し大きいテレビ画面で見たいときもある。どうすればいいのかまとめた。
映像コンテンツというと、「Amazonプライム・ビデオ」や「Netflix」、「Hulu」、「Paravi」といった動画配信サービスが思い浮かぶ。気軽に楽しめるという意味ではプロからアマチュアまで様々な人が動画を投稿する「YouTube」も人気だ。新型コロナウイルス感染拡大を受けて家で過ごす時間が増えた時期、試しに使って夢中になった人も多いのではないだろうか。
ビックカメラ有楽町店(東京・千代田)でテレビ売り場を担当する一木翔さんは「ここ2~3年で動画配信などのサービスに興味を持つ人が増えているように感じる。普段からスマホを使う機会の多いシニアはインターネットへの抵抗もない。サービスを使いこなす人が目立つようになった」と話す。とりわけ昔のアニメや映画が見たいというシニアから相談を受ける場面が多いという。
こうしたサービスはYouTubeのように基本的には無料で使える例もあるが、多くは有料の契約を結んだうえで利用することになる。スマホやタブレット端末を使うのはもちろん、テレビでの視聴にも対応している。
持ち歩いて外出先で見たいといったときにはスマホなどの方が便利だ。ただ自宅にいるときであれば、「より大きなテレビの画面で見たい」というニーズはあるだろう。
テレビ画面で見るにはどうすればいいのか。簡単なのは自分が今使っているテレビが動画配信サービスなどの利用にもともと対応しているケースだ。インターネットに接続できて「スマートテレビ」などと呼ばれている。
一木さんによると、40インチ以上の比較的大型のテレビであれば対応している例が多い。「リモコンに動画配信サービスのロゴが付いたボタンがあるか確認してみるとわかりやすい」という。もし今あるテレビがこれなら簡単な操作ですぐ映像を楽しめる。
ただ利用したくても、一部のサービスに対応していない可能性はある。注意したい。
こうした機能のないテレビだったとしても、「セットトップボックス」といった装置を使う方法がある。インターネットなどを経由して放送信号を受信して、映像をテレビで視聴できるようにするものだ。アマゾンの「Fire TV Stick」やグーグルの「Chromecast」などの種類がある。
装置を手に入れ、テレビの背面や側面のHDMI端子に挿し込む。自宅にインターネット環境があって、Wi-Fi接続するなどすれば、対応している動画配信などのサービスをテレビで視聴できるようになる。

専用のリモコンで操作できる装置もある。最新モデルでは音声での操作に対応しているケースも出てきている。例えば「Netflixを開いて」と声で指示をすれば、対応するサービスが利用できる状態になる。
ほかにも「PlayStation」シリーズ、「Xbox」シリーズといった家庭用ゲーム機を持っている場合、機種によってそれぞれ対応しているサービスを利用できる。ゲーム機とテレビを接続して映像を見てみよう。
自宅にネット環境がない場合、紹介してきたようなスマートテレビやセットトップボックスのような装置があっても、動画配信サービスを利用することはできない。家電専門店やケーブルテレビ事業者などに相談してみて、ネット環境を整えるところから始めることになる。
ただ動画配信サービスを利用できるスマホやタブレット端末が手元にある場合、それをテレビに接続する方法はある。スマホなどの画面をそのままテレビに表示できるようになる。まずはテレビにHDMI端子があるか確認したうえで、対応するケーブルを購入。スマホやタブレットとテレビを接続して使う。
コロナ禍による生活スタイルの変化もあり、動画配信などのサービスはすっかり身近な存在になった。「興味はあったけれど、よくわからなくて……」と敬遠していた人は自宅のテレビの機能を確認するところから、紹介した方法を試してみよう。
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見られる? ホーム画面で確認

インターネットに接続できるテレビがあるが、どの動画配信サービスを使えるのかよくわからない。そういう場合にはリモコンのホームボタンを押すなどしてメインメニュー画面を開いてみよう。様々な機能の確認や設定とともに、そのテレビで使える動画配信サービスの種類も表示できる。お目当てのサービスのアイコンがあれば選択。登録していれば簡単に楽しめる。
手元のリモコンにも視聴できる動画配信サービスのボタンが並んでいるだろう。ただボタンにないサービスでも視聴できる場合がある。確認してみよう。
(ライター 井上 真花)
[NIKKEI プラス1 2022年6月11日付]
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