九州・沖縄の外食上位50社、21年度の売上高6.2%減
帝国データバンク福岡支店がまとめた九州・沖縄の外食産業売上高ランキングによると、売上高上位50社の2021年度の合計売上高は4056億3800万円で前年度比6.2%減だった。2年連続での減少となり、10年度以降で最少となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休業や時短営業の影響を受けた。
21年4月期から22年3月期の売上高や損益を集計した。売上高1位は19年連続で定食店「やよい軒」などを展開するプレナスだった。持ち帰り弁当店「ほっともっと」事業ではコロナ禍での中食需要を取り込んだ。

前年度と比較可能な48社のうち、損益が改善した企業は前年度から15社増え26社となった。時短営業に伴う協力金の恩恵を受けた企業が多かった。
九州における外食産業の倒産件数(法的整理のみ、負債1000万円以上)も前年度比33.8%減の43件で、うち新型コロナ関連は26件だった。
足元ではロシアによるウクライナ侵攻や円安の影響で原材料価格や燃料費の高騰が続いている。今後の見通しについて帝国データバンクの担当者は「大手企業は上昇分を商品価格に反映しやすいが、中小企業の価格転嫁は進みにくいだろう」との見方を示した。
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