/

JR九州が黒字転換 鉄道の赤字縮小、不動産売却も

22年3月期

(更新)

JR九州が10日発表した2022年3月期の連結決算は、最終損益が132億円の黒字(前の期は189億円の赤字)だった。21年3月期は新型コロナウイルス禍による旅客需要の落ち込みで上場後初の最終赤字に転落したが、鉄道利用の回復や保有物件の不動産投資信託(REIT)への売却で2期ぶりに黒字転換した。

売上高にあたる連結営業収益は前の期比12%増の3295億円だった。ただ新型コロナウイルス禍前の20年3月期と比べると、7割強の水準にとどまる。

主力の運輸サービスの収入は14%増の1089億円だった。新幹線は22%増の274億円だった。21年4~9月期は緊急事態宣言の発令などで鉄道利用の回復が遅れた。宣言解除で21年10~12月期は回復傾向だったが、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染拡大で再び利用が伸び悩んだ。

本業のもうけを示す営業損益は39億円の黒字(前の期は228億円の赤字)だった。運輸サービスの回復のほか、賃貸マンションやオフィスビルを複数棟売却したことで全体としては黒字を確保した。一方、感染拡大の影響を受けたホテル事業や流通・外食で営業赤字が続いた。

前期に進めたコスト削減の効果も出た。コロナ禍の需要の変動もあり編成車両数を減らしたり、車両清掃の効率化を進めたりしたほか、人件費の抑制にも努めた。古宮洋二社長は「コスト削減にグループ一丸で取り組み、利益を確保できた」と述べた。

23年3月期は連結売上高が前期比16%増の3814億円、連結純利益が85%増の245億円を見込む。通年の鉄道収入は37%増の1226億円となる見通しだ。鉄道は定期利用がコロナ前の9割に戻り、それ以外の旅客も現在の6割程度から23年3月期末には9割まで回復すると想定する。

鉄道事業の黒字化も急ぐ。前期は220億円の赤字となったが、今期は1億円の黒字を見込む。鉄道事業の構造的なコスト削減を進め、鉄道経費をコロナ前に比べて1割程度削減することを目指す。9月には武雄温泉―長崎を結ぶ西九州新幹線も開業する。古宮社長は「西九州新幹線を起爆剤とする増収施策や事業構造改革の推進で鉄道事業を黒字化する」と述べた。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

企業:
業界:

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン