衛星データで新たなブランド米 大分・玖珠町など協定

大分県信用組合と同県玖珠町、おおいたスペースフューチャーセンター(OSFC、大分市)は、人工衛星のデータや先端技術を活用して同町経済を活性化するための包括連携協定を結んだ。食味のよさで知られる「玖珠米」に続く新たなブランド米を創り出し、農家の所得向上につなげることなどに取り組む。
衛星データと位置情報で山林を管理したり、時間内に決められた地点を巡って集めた得点を競う「ロゲイニング」で誘客したりすることなども想定する。流域全体で水害に備える「流域治水」への衛星データ活用も視野に入れている。
玖珠町の宿利政和町長は協定締結・調印式で「内陸の小さな町でもいろんな事業を展開できることを示し、住民が誇りを持てるようにしたい」と力を込めた。県信組の吉野一彦理事長は「宇宙からの視点でビジネスを組み立てる新たな時代に3者で向き合っていく」と話した。
玖珠町は県西部に位置し、第1次産業が盛んだ。2021年10月時点の推計人口は約1万4000人で、高齢化率は39%となっている。一般社団法人のOSFCは宇宙関連産業・サービスの創出などに民間主導で取り組んでおり、大分県信組も設立にかかわった。県信組とOSFCが宇宙に関連した地方創生で県内自治体と包括連携協定を結ぶのは、同県国東市に続いて2例目となる。
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