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低コストでSiC加工、インターアクションが長崎で開発へ

スマートフォン用カメラ向けセンサーの検査装置などを手掛けるインターアクションは4月に新設する長崎開発センター(長崎市)で「次世代パワー半導体」の素材となる炭化ケイ素(SiC)の加工技術を開発する。28日に長崎県や長崎市と立地協定を結んだ同社の木地伸雄社長は「SiCを低コストで効率的に割断できる装置の開発と製品化を長崎で目指す」と話した。

SiCは従来のSi(シリコン)よりも耐熱・耐圧性に優れ、高速制御が可能となる。SiCを使った次世代半導体は電力ロスが少なく、電気自動車(EV)や再生可能エネルギーなどの分野で市場拡大が見込める。ただ、極めて硬くてもろい特性があるため、金属刃による切断では刃の損傷が激しく手間と時間がかかってしまう。

現状では金属刃の消耗などで発生するコストが、次世代半導体の製造価格の8割程度を占めるとされる。木地社長は「消耗部品やメンテナンスのコストを大幅に下げるため、温度分布を活用して効率的に加工する装置を商品化する」という。

具体的には、素材の薄膜に局所的に大きな温度差を生じさせることで素材を割る。同社は21年から長崎大学と新技術を使う加工装置の共同研究を進めてきた。

センターはインキュベーション施設「ながさき出島インキュベータ」の101号室に置く。2人体制でスタートし、5年間で10人を雇用する計画だ。

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