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福岡空港会社、国に運営権対価の減免要望 債務超過で

福岡空港を運営する福岡国際空港(福岡市)の永竿哲哉社長は27日、2021年3月期末時点で37億円の債務超過になったことを受け、運営権対価の減免を国に求めることを表明した。株主や銀行団との協議で中長期的な資金繰りには一定のめどをつけており、当面の空港運営や設備投資計画に支障はないとした。新型コロナウイルスの影響が長期化する懸念もあり、経営改善には減免が必要だとした。

決算発表する福岡国際空港の永竿社長(27日、福岡市)

国は新型コロナ禍を受けて、20年末に民営化空港に対して運営権の1年間延長と、20、21年度分の対価支払いを2年間猶予するなどの支援策を打ち出している。永竿氏は「債務超過という非常に厳しい状況で、猶予だけではなく免除のお願いは当然求めていく」と述べた。

西日本鉄道九州電力など株主からの追加出資は想定せず、債務超過の状態は数年間かけて解消する方針を示した。金融機関とは「プロジェクトファイナンスの枠組みで長期の収支計画を了承してもらっている」(北中剛史経営企画本部長)とし、設備投資での追加借り入れにも問題はないとした。

21年3月期の連結営業収益は66%減の146億円だった。旅客数が国内・国際線合わせて72%減の650万人にとどまり、発着料や直営免税店の売上高、テナント料などが減った。社員の一時帰休や修繕保守の先送り・見直しといったコスト削減策で販売管理費などを51億円減らしたが、最終損益は221億円の赤字に沈んだ。赤字幅は前の期の2.4倍となった。

22年3月期の営業収益は5割増の222億円を目指す。旅客数は1330万人と、コロナ拡大前の19年度の6割の水準までの回復を想定している。うち国際線は20年度の1万7000人から、100万人にまで増えるとしている。最終損益は171億円の赤字に縮小する計画だ。

ただ、実現は不透明だ。国内線旅客は3月に19年の5割に回復したものの、新型コロナ再拡大で4月は大幅に落ち込んでいる。国際線も相手国だけでなく日本国内の感染状況やワクチン接種がどの程度進むかによる。

設備投資計画も見直す。23年度に計画していた国際線ターミナルビルの拡充は24年度に先送りする。国内線ビルの複合商業施設の完成は25年度と計画から2年以上遅れる見通しだ。計画内容には変更はないとした。(今堀祥和)

那覇、鹿児島、北九州も旅客急減

新型コロナ禍で、福岡以外の九州・沖縄の空港も20年度は厳しい状況となった。

那覇空港は20年3月に第2滑走路の供用が始まり、発着可能回数が1.8倍に拡大した。だが20年度の国内線乗降客数は21年2月までで583万人と、19年度から1000万人以上減る見通しだ。

旅客ターミナルビルを運営する第三セクター、那覇空港ビルディング(那覇市)は21年度、国内線で1200万人と19年度比で7割までの回復を見込む。ただ、4月に発令されたまん延防止等重点措置前に策定した計画で、安里昌利社長は「感染状況次第で下方修正もあり得る」と話す。

鹿児島空港も20年度(21年2月まで)は161万人と、19年度の576万人から大幅に落ち込む。「基本的に往来がなく、ベトナムのチャーター便で来た人のみだった」(鹿児島県交通政策課)という国際線は、32万人が387人に急減した。

北九州空港でも20年度の旅客数は8割減少した。ただ、貨物取扱量は7割増え、過去最高となった。24時間空港の強みを生かし、コロナ下で国際物流の増加を取り込んだことが奏功した。

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