福岡県とトヨタ商用車連合、水素トラック普及へ連携

福岡県は26日、トヨタ自動車などが参加している商用車の技術開発会社コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ(CJPT)と、水素燃料電池(FC)トラックなどFC車両の普及に向けて連携協定を締結した。服部誠太郎知事は「水素は脱炭素のキーテクノロジーだ。経済と環境の好循環を作り、福岡県のグリーン成長を進めていきたい」と強調した。
両者はFC車両を公用車や地域交通機関、民間の商用車として導入を進めるほか、幹線道路での長距離トラックなど大型FC車両の活用に向けたインフラ整備の促進で協力する。

CJPTは食料品や日用品を配送する小型のFCトラックを年度内にも福岡県内の物流事業者へ有償で提供する。ごみ収集車や救急車などのFC化も検討する。導入を進めながら水素ステーションなどのインフラ整備やメンテナンスなどの課題の発見、解決につなげる方針だ。
福岡県は8月に水素製造のイノベーションや利用の拡大、関連産業の集積の柱を立て水素グリーン成長戦略を策定した。水素製造の低コスト化や水素関連産業への参入促進を進めている。
CJPTは2021年4月にトヨタと日野自動車、いすゞ自動車による出資で設立した。7月にスズキとダイハツ工業も参加し、商用車におけるCASE(つながる車、自動運転、シェアリング、電動化)技術の開発と実装を目指している。日野自はエンジン不正問題を受け今年8月に除名された。

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