安川電機、食材触れる初のロボット 食品工場向け
安川電機は25日、食品工場向けの新型ロボットを開発したと発表した。弁当のおかずなどの食材に直接触れて加工作業をすることを想定した。同社としては初の機種になる。経年劣化でロボットの塗装などがはげ落ちて食品に混入することがないように、表面の塗装をメッキに変えるなどの工夫をした。

新型ロボットは、弁当のおかずを容器の指定の場所に盛り付けたり、冷凍肉を決まった大きさに切ったりする用途を見込む。出来上がった弁当を段ボールに詰めるなど食品工場向けのロボットは従来もあったが、食材に直接触る機種は「初めて」(安川電機ロボット事業部)という。
食品工場は衛生環境の保全を重視するため、酸性やアルカリ性、アルコールなどの洗浄液にも対応したメッキを開発した。通常のロボットよりアームの形状を滑らかにすることで、食材が本体に付着しにくいようにした。
重量は8キログラムで価格はオープン。近年の人手不足で、食品工場では自動化が進んでいる。安川は食品を成長領域の一つに掲げており、リーフレタスの自動栽培ロボをてがける子会社のファムス(新潟県見附市)を含め、グループで食品市場の開拓を進めている。