自転車ヘルメットを義務化、大分の県立校 国内2県目
大分県教育委員会が県立の高校と特別支援学校で、来年4月から自転車通学の生徒にヘルメットの着用を義務付けることが24日分かった。重大事故につながる可能性が高い頭部のけがを防ぐ狙い。県によると、一斉義務化は2015年に始めた愛媛県に続いて2県目。
県教委によると、10月時点で計53校の生徒約1万3千人が対象になる。各校で自転車通学を許可する際の要件にヘルメットの着用を加える。担当者は「犠牲者が出てからでは遅いと判断した。交通安全意識の向上も期待できる」としている。
大分市で18年、自転車通学の女子生徒が車と衝突し、脳挫傷を負った事故をきっかけに、検討を進めてきた。公立の中学校では既に義務化されているが、高校生はほとんど着用していないのが現状。県教委が生徒や保護者に実施したアンケートでは「髪形が乱れる」「周りがかぶっていないのでかぶりづらい」との声が寄せられていた。
県は今月、児童・生徒へのヘルメット着用を促す条例を制定。自転車の全利用者にも損害賠償保険の加入を義務化した。〔共同〕